米9都市で実績を積んだウェイモ、日本の規制緩和はロボタクシー上陸の引き金になるか
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桃田 健史
ジャーナリスト
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2026.4.5(日)
ウーバーに次いで、今度はウェイモが日本での「ロボタクシー」の社会実装に対して、改めて強い意欲を示した。ウーバーとウェイモは、ドライバーが運転席にいない状態で走る自動運転レベル4のタクシーサービスを、欧米を起点にしながら、日本でも本格的に普及させたいと考えている。今回は、ウェイモの最高製品責任者のプレゼンテーションを中心に、日本でのロボタクシー普及の可能性を考えてみたい。
近年、IT関連企業やスタートアップなどが数多く集まる場として、町全体の再整備が進むのが東京・渋谷だ。
駅の周辺には新たに開発された高層ビルが立ち並び、それらとJR、東急電鉄、東京メトロを結ぶ歩道やアーケードなどの大工事が続いている。
ウェイモと国内タクシーアプリ大手『GO』が都内で実証実験を進めているロボタクシー(写真:筆者撮影)
「シン・渋谷」の本格稼働に向けたこうした様子を見ていると、幼少期から渋谷の町を知る者としては、渋谷に対する期待と不安が入り混じった複雑な気持ちになる。
そんな渋谷の一角の高層ビルに、米グーグル日本法人が拠点を構えている。
グーグルジャパン本社の入口(写真:筆者撮影)
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今回、同社に出向いた理由は、ウェイモ(Waymo)による報道陣向けの技術・事業説明会に参加するためだ。
ウェイモは2016年、グーグルが、持ち株会社体制に移行するタイミングで、自動運転技術開発部門を分離・独立して設立した企業である。
グーグルジャパンでプレゼンする、ウェイモの最高製品責任者、サシュワット・パニグラヒ氏(写真:筆者撮影)
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自動運転の旗手、セバスチャン・スラン氏
時計の針を戻すと、アメリカで自動運転の商業化に向けて起点となったのが、2000年代に3回開催されたDARPA(ダーパ:国防高等研究計画局)による完全無人のロボットカーレースだ。
参加したのは画像認識の分野やAI(人工知能)分野の研究者だった。彼らが2000年代の後半から2010年代にかけて、自動運転の量産化に向けた開発者として、グーグルやアップルなどのIT大手、また欧米の大手自動車部品メーカーなどにヘッドハンティングされていった。
中でも業界やメディアから注目が高かったのが、グーグルに入ったスタンフォード大学出身のセバスチャン・スラン氏だった。
彼のリードの下、グーグルは2012年にネバダ州の公道で自動運転車の実証実験を行うため、世界初となる自動運転車用のナンバープレートを取得した。実験車両はトヨタ「プリウス」だった。
その後、実験車両はレクサス「RX」となり、カリフォルニア州をメインにデータ収集を進めた。
