(CNN) イランがホルムズ海峡の航行を事実上支配している状況を受け、同国のガリバフ国会議長は4日、中東のもう一つの重要な航路であるバブルマンデブ海峡に対し、暗に脅迫めいた発言を行った。

アラビア半島のイエメンとアフリカ大陸東端(「アフリカの角」)の間に位置するバブルマンデブ海峡は、紅海とスエズ運河への南側の入り口に当たる。スエズ運河は地中海への経路となっている。

「世界の石油、液化天然ガス(LNG)、小麦、米、肥料の輸送量のうち、バブルマンデブ海峡を通過する割合はどれくらいか?」「この海峡を通過する輸送量が最も多い国や企業はどこか?」。ガリバフ議長はX(旧ツイッター)にそう投稿した。

3月5日、スエズ運河で船舶の動きを監視する米空母ジェラルド・R・フォードの兵士たち/US Navy/Handout/Reuters
3月5日、スエズ運河で船舶の動きを監視する米空母ジェラルド・R・フォードの兵士たち/US Navy/Handout/Reuters

イエメンにおけるイランの代理勢力フーシは、バブルマンデブ海峡沿岸に拠点を置く。2023年11月、フーシはイスラエルに対してガザ地区のパレスチナ人との連帯を示すため、紅海で船舶への攻撃を開始した。

この攻撃により、紅海を通航する船舶の数は大幅に減少した。一部の推計ではその下げ幅は50%を超えている。船舶がアフリカ大陸南端の喜望峰を迂回(うかい)するルートに変更されたため、企業は輸送コストと輸送時間の急増に見舞われた。

世界経済フォーラムによると、世界の貿易総額の12%、コンテナ輸送量の30%がスエズ運河を通過している。米エネルギー情報局によれば、海上輸送される世界の石油の約6%がバブルマンデブ海峡を通過するという。

紅海はサウジアラビアにとって、ホルムズ海峡を避けて石油輸出を行う二次的なルートでもある。同国のエネルギー大手サウジアラムコによると、紅海に面したヤンブー港は長距離パイプラインの終点で、サウジアラビアはこの設備を使い1日あたり700万バレルの原油を輸送できるという。