(CNN) 米国とイスラエルは5週間にわたって連日イランの軍事目標への攻撃を続けているが、米情報機関の最近の評価によると、ミサイル発射装置のおよそ半数は依然として無傷で、片道攻撃ドローン(無人機)も数千機残存していることが分かった。事情に詳しい情報筋3人がCNNに明らかにした。

情報筋の1人はイランについて、「地域全体に甚大な混乱をもたらす態勢を十分に保っている」と指摘した。

米情報機関による評価の総数には、攻撃を受けて地下に埋もれたものの、破壊はされていない装置など、現在は使用不可能な発射装置が含まれている可能性がある。

情報筋2人によると、今回の諜報(ちょうほう)では、イランのドローン能力の約半分に当たる数千機のドローンが残存していることが示された。沿岸防衛用の巡航ミサイルも大部分が無傷とされるが、これは米国が船舶への攻撃を行っているものの、沿岸部の軍事施設に対する集中的な空爆は行っていないことと整合する。イランがホルムズ海峡を通過する船舶を脅かすうえで、こうしたミサイルは重要な能力となっている。

トランプ米大統領や政権当局者が提示している公式の評価は「軍事的勝利」という大まかなものだが、今回の諜報からは、イランの残存能力に関するより複雑な実態が浮かび上がる。

トランプ米大統領は1日夜の国民向け演説で、「(イランの)ミサイルやドローンの発射能力は大幅に削減されている。兵器工場や発射装置は粉々に吹き飛び、ほとんど残っていない」と説明した。

米中央軍によると、米国は1日時点で1万2300個を超えるイラン国内の目標を攻撃した。情報筋によると、諜報では米軍がイランの軍事能力を低下させたことが示されており、最高指導者だったハメネイ師や国家安全保障最高評議会トップのラリジャニ事務局長は米イスラエルの攻撃により死亡した。

諜報によると、イランは発射装置に加え、多数のミサイルも依然保持している。

米国防総省の公式発表では、破壊されたミサイルの数ではなく、イランによって発射されるミサイルの総数の減少を強調してきた。ヘグセス国防長官は3月19日の記者会見で、「我々の部隊に対する弾道ミサイル攻撃は紛争開始以降に9割減少した。片道攻撃型のUAV(無人機航空機)、いわゆる自爆ドローンについても同様で、9割減少している」と説明した。

ヨルダン川西岸のパレスチナ人村で、地面にめり込んだイラン製ミサイルのそばに立つイスラエル兵=3月24日/Erik Marmor/Getty Images
ヨルダン川西岸のパレスチナ人村で、地面にめり込んだイラン製ミサイルのそばに立つイスラエル兵=3月24日/Erik Marmor/Getty Images

今回の記事について問い合わせたところ、ホワイトハウスのケリー報道官は「匿名の情報筋はトランプ大統領を攻撃しようと躍起になっており、『壮大な怒り作戦』の目標達成に向けた米軍の素晴らしい仕事ぶりを貶(おとし)めようとしている」との見方を示した。