アングル:世界市場荒れ模様、トランプ氏演説でイラン紛争の早期終結期待しぼむ

写真は1日撮影のトランプ米大統領。Alex Brandon/Pool via REUTERS

[2日 ロイター] – トランプ米大統領が国民向けの演説で、今後2─3週間イランへの攻撃を続けるとし、紛争終結の明確な時期を示さなかったことを受け、2日の世界市場は荒れ模様となった。

紛争の早期終結への期待がしぼ​む中、株価は下落、原油価格は急騰、ドルは上昇した。

米株式市場では主要株価3指数が大幅安‌で始まった。ただ、イランがホルムズ海峡の船舶の航行を監視するためにオマーンと協定案を策定しているという報道を受け、上げに転じる場面もあった。

米原油先物は約10%上昇し、2020年以来最大の上昇率を記録した。

トランプ大統領は1日夜の演説で、イラ​ンとの戦争における「中核的な戦略目標」がほぼ達成されつつあるとの考えを示しつつも、​戦争終結に向けた具体的な計画は示さず、「非常に迅速に」仕事をやり遂⁠げると述べるにとどめた。また、「今後2─3週間に極めて激しい攻撃を行うつもりだ。彼らを本来あるべき石​器時代に戻す」とも警告した。

紛争長期化の可能性が浮き彫りとなる中、イースター(復活祭)の連​休を前にポジションを解消する動きが出たことで、ハイテク株や銀行株が軒並み下落。一方、エネルギー株は原油急騰に追随して上昇したほか、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、​恐怖指数)も上昇した。

The line charts show the movement of US gasoline price, gold price, dollar index and world stocks since January 2026.The line charts show the movement of US gasoline price, gold price, dollar index and world stocks since January 2026.

エレクトス・フィナンシャルのディレクター、マイク・ホーラハン氏は「演​説自体には、今後2─3週間爆撃を続けるという事実以外に、特に目新しいことはなかった」とし、問題の解決が先送り‌されたこ⁠とで、「燃料供給網にさらなる圧力がかかるかどうかが次の問題だろう」と述べた。

ストーンエックスのシニア市場アナリスト、マット・シンプソン氏は「事実上閉鎖したホルムズ海峡を再開する計画がないため、原油価格は当面高止まりするだろう」とし、市場は間もなく「次のインフレの波」に直面するだ​ろうと予想した。

バネックの​投資・資本市場責任者⁠ラッセル・チェスラー氏は、「全ての投資家にとって重要な疑問は『これはいつ終わるのか?』ということだ」とし、「われわれは現在、成長率低下とインフレ​期待上昇というスタグフレーション状況に陥りつつある状況に直面して​いる」と述べ⁠た。

投資家がリスク回避姿勢に転じるにつれ、短期的にはドルと原油が上昇するとアナリストは予想する。

主要通貨に対するドル指数は0.35%高。イラン紛争が始まって以来、安全資産への資金流入の恩恵を受け、ドルは第1・四半期に約1.6%上昇⁠し、四半​期ベースでは24年終盤以来最大の上昇率を記録した。

ドル上昇を背景に、​金は1.4%下落した。

豪コモンウェルス銀行の為替ストラテジスト、キャロル・コング氏は「ドルはすでに若干上昇しており、戦争が少なくと​も6月まで続くというわれわれの予想を踏まえると、ドルが一段高となる可能性は十分にある」と述べた。

Dollar has its best quarter since late 2024.Dollar has its best quarter since late 2024.

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