17年大阪杯を制したキタサンブラック。北島三郎オーナー(右)と喜びの握手をする武豊騎手
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 G1へと昇格して迎えた“第1回”(記録上は第61回)大阪杯。JRAのみならず、阪神競馬場関係者、阪神馬主協会などは、かなりの緊張感を持ってレースを迎えたはずだ。新装1年目の一戦が盛り上がりに欠けたものになっては面目が立たない。

 そんな不安を吹き飛ばしたのがキタサンブラックだった。最も絵になる男、武豊騎手を背にしての快勝。北島三郎オーナー(名義は大野商事)は自身のヒット曲「まつり」こそ歌わなかったが、武豊騎手とがっちり拍手してファンの歓声を浴びた。

 前年のダービー馬マカヒキ(4着)、前年の香港ヴァーズを制したサトノクラウン(6着)も参戦しており、メンバーレベル的にも期待に応えた格好。しかし、新生・大阪杯が今後も盤石なものであると明確に印象づけたのは、キタサンブラックが圧巻の強さを見せつけ、同時に場内がこれまでになく盛り上がったからだった。

 武豊にとっての“レース”とはゲートに入る前からすでに始まっている。「展開が読みやすいメンバーだった。ある程度、思い通りに運べた」

 マルターズアポジーが逃げ、ロードヴァンドールが2番手。武豊・キタサンブラックは3番手で堂々と運んだ。4角手前からスピードを上げて振り切ろうとするマルターズアポジーを自らつかまえにいった。

 「手応えが凄く良かったので、これなら後ろを待つ必要はない。意識的に早めに動いた。普通の馬なら早いとされる仕掛け。でも、この馬なら、と思って行った。差される気配は感じなかった」

 自信に裏打ちされての横綱相撲。残り300メートルでマルターズアポジーを捉えると、追いすがるステファノスを4分の3馬身差抑えてゴールに飛び込んだ。

 この大阪杯の売り上げは153億3266万6500円で、G2だった対前年比で222.1%と大幅アップ。阪神競馬場への入場は4万7336人で同150.9%。関係者ほくほくの新生・大阪杯。その輪の中心にいたのは…やっぱり武豊騎手だった。

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