[ベイルート 18日 ロイター] – レバノン保健省によると、18日に首都ベイルートで行われたイスラエルの空爆により、少なくとも10人が死亡した。イスラエルが親イラン武装組織ヒズボラに対する攻撃を強化する中、首都中心部が標的となった。
イスラエル軍は、ヒズボラが支配するベイルート南部郊外も空爆。ロイターの映像では、爆発が夜空を照らす様子が確認された。
レバノンは、ヒズボラが今月2日にイラン最高指導者殺害への報復としてイスラエルを攻撃したことで、中東の戦争に巻き込まれた。ベイルートに対するイスラエルの空爆の大部分は南部郊外を標的としているが、首都中心部に対しても数回の攻撃を仕掛けている。
ヒズボラは17日夜、「大規模なロケット弾の一斉射撃」に加え、無人機(ドローン)と砲撃でイスラエルを攻撃したと表明した。今回の攻撃は戦闘開始以来最大規模の攻撃とみられる。レバノンの治安筋によれば、最初の発射には約100発のロケット弾が含まれていた。
これに対しイスラエル軍は18日の声明で、ヒズボラが17日にイスラエルに向けて数十発の飛翔体を発射したことを受け、夜間にヒズボラのインフラを標的とする一連の攻撃を完了したと発表した。
ベイルート中心部では8時間の間に4回の空爆があり、市中心部やレバノン政府の中枢に近い複数の地区の建物が標的となった。
イスラエル軍は声明で、ベイルートでヒズボラ系金融機関アル・カルド・アル・ハサンの「資産を攻撃した」と説明したほか、イスラエル海軍が市内のヒズボラ戦闘員を標的にしたと発表した。具体的な場所は明らかにしなかった。

レバノンの首都ベイルートの中心部バシュラ地区で18日、イスラエル軍の空爆があった。写真はベイルート中心部で18日撮影(2026年 ロイター/Mohamed Azakir)
<ベイルート中心部近くを攻撃>
午前1時30分頃(2330GMT、日本時間午前8時30分)の空爆により、ベイルートのズカーク・アル・ブラット地区にあるアパートの複数の階が破壊されたほか、近隣のバスタ地区での攻撃では、建物の少なくとも2階が吹き飛ばされた。
その後、午前5時30分頃、さらに強力な空爆により、バシュラ地区の建物1棟が全壊した。同地区はベイルート中心部に近く、先週もイスラエルの攻撃対象となっていた。
バシュラ地区への攻撃に先立ち、イスラエル軍はソーシャルメディアで警告を発し、ある建物を特定した上で、同地区にあるヒズボラの施設に対して行動を起こす意向を示した。同地区への攻撃による死傷者は現時点で確認されていない。
レバノン保健省は、ベイルートでの空爆により10人が死亡し、27人が負傷したと発表した。レバノン当局によると、イスラエルの攻撃によりレバノン国内でこれまでに900人以上が死亡し、100万人以上が自宅から避難を余儀なくされている。
イスラエルは、レバノン東部および南部地域でも空爆を実施した。レバノン東部のバールベック市での空爆で4人が死亡。南部では、3カ所での空爆により10人が死亡したと、国営通信社が保健省の発表を引用して報じた。
ヒズボラのロケット弾とドローンの攻撃ではイスラエル側の死者は報告されていない。イスラエル軍は南レバノンでの地上作戦中に兵士2人が死亡したとしている。
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