【下:原曲歌詞、上:ししおどし訳】
アニメ『化物語 なでこスネイク』のop.でお馴染み、花澤香菜さんの『恋愛サーキュレーション』を紹介します。
実は僕は物語シリーズを見たことがないのですが、この曲をきっかけで興味を持ちました。
また、間奏部分は 京大生YouTuberのわっきゃい さんが山手線のアナウンスをあてて歌っていらっしゃっており、その歌詞を追加しておきました。
元ツイートは下にリンクを貼っておきますので、ぜひご覧ください。
【元動画について】
AMFV Studioさんはいろんな曲をフランス語でカバーされています。
よろしければご確認ください。
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【わっきゃいさんラップパート, 山手線アナウンスについて】
『どうでもいい日常のニュース』でお馴染みのわっきゃいさんのツイートです。
本動画、歌詞の参考文献です。
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↓↓【参考動画】↓↓
【直説法複合過去について(#31)】
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【中性代名詞 yについて(#37)】
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【関係代名詞qui, queについて(#40)】
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***文法解説***
全体的に曲の拍感に合うように意訳をしました。
ここでは逐語訳をベースに文法を解説していきます。
●カット1
La véritéは『真実』、déjouerは『阻む, to thwart』、éclaterは『破滅する, to burst』の意味です。
Être prête à は『〜の準備をする』の意味です。
下段は逐語訳すると『真実は破裂する準備をしていますか?』になりますが、これではよくわかりません。
そこで、前文の『la vérité déjouée』からの繋がりを考えると、言いたいこととしては『真実がわかるかどうか』だと予想しました。
なので、今回のような訳をあてています。
●カット2
上段を逐語訳すると『私たちの心、真実は踊らせる』となります。これは主語と目的語を入れ替えて『れる、られる』を解消すると綺麗に訳せて『私たちは真実に心躍る』となります。
なるほど、これが『心が進化する』につながるのかぁ、、、
下段、il est temps deは『it is time to 』と同じで『〜するときだ』と訳します。s’avouerは『認める, to admit』にあたりますので『受け入れるときだ』となります。
●カット3
ここには2つイディオムがあります。
1つ目はdestiner qqn.(人) à qqch.(物)でこれは『(人)は(もの)をする運命だ』となります。
2つめはpriver qqn. de qqch. でこれは『(人)から(もの)を奪う』となります。
したがって、訳は『もし言葉が私から奪われてしまう運命ならば』となるでしょう。
●カット4
この部分は語順がよくわからないことになっていますね。
これはおそらく強調だと考えられ、正しくは
La vie fait le silence dans mon monde.
となるでしょう。le silenceが強調されているのです。
ちなみに、ここは韻を踏んでいる部分で全文の『magie』と『la vie』で韻を踏んでいます。気づきましたか?そのための語順ということでしょうね。
●カット5
基礎的な文法事項です。
C’est〜『これは〜だ。』訳しますね。
曲の拍感合うように訳しました。
●カット6
この文章は直訳が難しいです。
2点ポイントがあります。
1点目はまず主語はquoi d’après moiです。d’aprèsは『〜によると、according to』にあたるので、主語を直訳すると『私によること』になります。
faire preuve de は『exercise, show demonstrate』と訳すそうです(Linguee参照)。また、trop de compromis『大きな妥協』となるので全体を直訳すると『私にとっては大きな妥協の練習だ』となります。
もしかしたら、主語が省略されている可能性もあるので、訳が異なる可能性があります。
●カット7
直訳すると『旅は正にはじめの一歩から始まる』となります。つまり『千里の道も一歩から』を上手に仏訳してくれています。
ちなみに、文末のpasは否定のpasだと思ってドキッとした方はいらっしゃると思います。しかし冠詞がつき、形容詞に修飾されているのは名詞以外あり得ません。これは『一足、ステップ』と訳します。
●カット8
Armerは『武装する』、dureは『固い、難しい、厳しい』などの意味があります。石はla pierreです。ここも仏訳が歌詞に忠実ですね。
●カット9
Peu importe la manièreは英語に訳すとhoweverになるそうです。直訳するとlittle matter the wayとなり、確かにno matter how(=however)になるのも納得できます。これを踏まえて『しかしながら』と訳すと全体の訳として『しかしながら私たちの関係が好きだ』となり、意味不明です。
そこで、『とにかく』と訳しておくといい感じになりますので、こう訳しておきます。
●カット10
Quoiは疑問文でのみ使われる『何』です。
L’action ou les regretsは『行動か後悔』となりますが、これは要するに『やるかやらないか』のことを言っています。
●カット11
voixは『声』です。douceは『柔らかい、マイルド、優しい』など意味があります。ただ、『柔らかい声』と訳すのはちょっとベタで字余りになるので『甘い声』と訳しました。
ちなみにイタリア語のdolce(ドルチェ)『甘い』と同系統の単語なので、イタリア語よりの訳ですね。
●カット12
これは直訳と歌詞がぴったりな箇所です。
直訳すると『あなたが私を呼べば、それは私にある効果をもたらし、私は雲ひとつない空に飛んでいく』となります。
M’envolerは『飛ぶ、消える』で動詞dégagerは『離れる、綺麗にする、放出する』の意味があります。
●カット13
ここのdouxは先に出てきたdouceの男性形です。
●カット14
ここも直訳と歌詞がぴったりな箇所です。
直訳すると『あなたが笑えば、笑顔が私にもたらされ、それは私に襲ってくる幸せという状態だ』です。後半が少し厳ついですね笑笑。
s’envahirは『侵攻する, to invade』にあたります。
●カット15
ここは動詞が複数主語に対してestになっているのが何故かわかりません。
なんでsontじゃないんだろ。。。
l’étoileは『星』の意味なんですが、ここで星と訳すとなんの話かわかりませんし、日本語歌詞とうまく合いません。
しかし、星は古くから『運命』『導き』『道』という言葉と相性が良いことから『運命』という訳をこじつけました。(東方より来たりし三賢者はベツレヘムの星を見てイエスキリストの誕生を知り、導かれた。とかね。ちなみにクリスマスツリーの星もベツレヘムの星って言いますよ。)
S’adressは『進む、向かう, to orient』と訳します、『自分自身を進ませる』のです。
●カット16
Une blagueは『ジョーク、嘘』ですね。
下段のelle s’arrêteの主語はおそらく前出のl’étoile(女性名詞)でしょう。
なので、この部分は『運命を止めたくない』と訳せますね。
●カット17
comblerは『満たす, to fill, to fulfill』の意味があります。
Nous nous sommes rencontrésについては再帰代名詞のnousはオプショナルワードなので、あってもなくてもいいですが、これがあることで単に『出会う』よりも『めぐり逢う』と言った形であったお互いの関係性に重点が置かれた表現になっています。
また、全体を直訳すると下のようによくわからないことになります。
『それはそれについて熟考することを可能にする、私たちはめぐり逢う』
なので元の歌詞のようになります。
●カット18
Je ne peux pas y allerは直訳すると『私はそこにいけない』となりますが、やっぱり意味がわかりません。そこで、単に『できない』と訳してスッキリさせるといいでしょう。
tenterは『試みる, to try, to attempt』にあたります。
●カット19
ここは否定の命令文で使役動詞laisserが使われています。
『laisser (意味上の主語) (動詞)』の語順で『(主語)に(動詞)させる』となります。s’éloignerは『離れる, move away』となるので、直訳すると
『あなたの目をお互いか絶対離させるな』となりますね。
これで解説を終わります。
ご一読くださってありがとうございました。
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