
3月10日、午後3時のドルは、前日ニューヨーク市場終盤からやや弱含みの157円後半で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2026年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 10日 ロイター] – 午後3時のドルは、前日ニューヨーク市場終盤からやや弱含みの157円後半で推移している。イラン情勢を巡る過度な悲観は後退し、原油先物相場もいったん落ち着きを取り戻したものの、先行きや今後の経済への影響に懸念が残る中で方向感が定まらず、もみ合う展開となった。
ドルは朝方から157円後半から半ばを中心に売買が交錯した。前日に一時1バレル120ドル近くまで急騰した原油先物価格も、足元では1バレル90ドル前後で推移している。
トランプ米大統領が戦争の早期終結を示唆したことで過度な懸念は後退した一方、先行きは引き続き不透明だ。
トランプ大統領は、イランがホルムズ海峡の石油輸送を止めればこれまでを遥かに上回る規模で攻撃すると警告。イランの「イスラム革命防衛隊」は攻撃が続けば、湾岸地域から「1リットルの石油」も輸出させないと表明し、戦争終結を決めるのは革命防衛隊だとも強調した。
原油価格がイラン緊迫化前の水準まで戻るかも見通せず、今後の経済への影響も見極める必要がある。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクターは、原油価格が仮に70―80ドル近辺まで下落した場合でも、イラン緊迫化前よりも高めの水準だと指摘。輸入インフレが顕在化しつつある米国では、原油の価格上昇はインフレをさらに高める可能性があると話す。
一方、町田氏はイラン情勢の影響などを日米の中銀が「見極めれば見極めるほど日本と米国でそれぞれ利上げ・利下げ回数の織り込みが減少し、金利差が拡大する」として、今後、ドル高/円安圧力となる可能性もあるとしている。
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