
3月2日、カタールのラスラファンにあるの液化天然ガス(LNG)生産施設で撮影。REUTERS
[4日 ロイター] – カタールの国営エネルギー企業カタールエナジーは4日、世界最大の液化天然ガス(LNG)輸出プラント、ラスラファンの施設がイランから攻撃を受けたことによる生産停止に伴い「不可抗力宣言」を発した。
複数の関係者は、通常規模の生産再開には少なくとも1カ月かかる可能性があると話している。
これにより世界の天然ガス市場は、たとえ米国・イスラエルとイランの紛争が今すぐ終結したとしても、数週間は供給不足が続く見通しだ。
カタールからのLNG輸出は世界全体の約20%。輸出先は欧州のほかアジア市場が圧倒的で、取引相手の8割強を中国、日本、インド、韓国、パキスタンなどアジア地域が占めている。
関係者はロイターに、カタールは既にアジアと欧州の一部顧客への連絡を開始したが、生産停止がいつまで続くか伝えていない、と明かした。
生産停止を受け、アジアと欧州でLNGカーゴの争奪戦が激しさを増しており、両地域の天然ガス価格やLNG輸送運賃は数年ぶりの高水準に達している。
MSTマーキーのエネルギー調査責任者を務めるソール・カボニック氏は「カタール産LNGは替えが利かない。生産停止が長期化すれば、2022年にロシアが欧州向けガスパイプラインを停止した局面以上の大きなショックをガス市場にもたらすだろう。ガス価格は22年に記録した過去最高値を再び試してもおかしくない」と述べた。
世界最大のLNG生産国となっている米国にも、LNG生産を迅速に拡大して供給減を補う余力は乏しい。ロイターの試算や業界専門家の分析では、米国のプラントは既にほぼフル稼働しており、大半のカーゴも長期契約に拘束されている。
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