【写真を見る】なぜ今?イラン攻撃の背景とアメリカ・イスラエルの思惑を元中東支局長が解説

■なぜこの時期?イランへの攻撃

なぜこの時期だったのかにはいくつか要因が考えられます。
去年6月にアメリカとイスラエルがイラン核施設を主要な標的にした攻撃がありました。
「これでイランの核開発は後退したと言えるものの、完全に根絶されたわけではない」という見方も多く出ていました。
このため、さらに核開発計画を後退させたいというイスラエルとアメリカ両国の意図がありました。

また去年6月の攻撃で、イランの防空システムもかなり打撃を受けましたが、これが再建される前に攻撃をしかけたいという意図もあったでしょう。

さらに大きな背景として、中東でイランが影響力を持ち、イスラエルを囲むように存在していた代理勢力(プロキシ)がここ数年で次々に力を失っていきました。ガザのハマス、レバノンのヒズボラはイスラエルの攻撃により大きく力をそがれ、シリアのアサド政権は反体制派勢力によって崩壊しました。つまり、イスラエルがイランに攻撃をしかけたとして、イランが反撃するための手足、オプションが少なくなっている状況でした。

■ではなぜ「今日」だった?

アメリカとイランの間では核協議が続いており「前進があった」とか「合意に近い」というポジティブなシグナルが、イランや仲介するオマーンから、攻撃の直前まで出ていました。
ただ、アメリカ側からはポジティブな言い方は出ていませんでした。

イスラエルメディアは「攻撃は数ヶ月に渡って準備されてきた」とのイスラエル軍関係者の話を伝えています。そうなると、実際には攻撃の日付はすでに決まっていて、交渉は単なる時間稼ぎだったのではないか、そんな可能性が指摘されています。

■国際社会への体裁を気にした?

というより、煙幕を張っていたのかもしれません。