経済崩壊等に端を発するイランのデモが2025年12月末から続く中、イラン政府は史上最も厳しいインターネット遮断措置を実施しました。2022年からイランに導入されている衛星インターネットサービスの「Starlink」が規制を回避できるのではないかと期待されたのですが、専門家や現地からの報告によると効果はほとんどないようです。なぜStarlinkが機能していないのかについて、海外メディアのCircleIDが解説しました。
デモが相次ぐイランでは、現地時間の2026年1月8日頃からインターネットのトラフィックが急速に減少していることが観測されています。
VPNも機能しておらず、Proton VPNは同時期にトラフィックが急減したと伝えています。
衛星インターネットサービスのStarlinkも影響を受けています。デモの拡大に伴い、現地ではStarlinkが無料で利用可能になりましたが、イランの非営利団体・Miaan Groupのセキュリティ担当であるアミール・ラシディ氏によると、イランではおそらくロシアまたは中国由来の高度な妨害技術が使用されていて、抗議活動が激化するにつれStarlink衛星を標的とした軍事レベルの信号が検知されるようになったとのこと。この技術によりStarlinkのGPS信号が妨害され、局所的な通信遮断が発生しているといいます。
現地からの報告によると、Starlinkではパケットロスが30~80%に達し接続が不安定になっており、イランにおけるStarlinkの普及促進に取り組む団体はStarlinkと協力してパケットロスを約10%に低減させるソフトウェアアップデートを配布したとのことです。

通信の妨害だけでなく、現地警察の取り締まりも強化されています。2025年半ば以降、イランではStarlink機器の所持が違法となり、最悪の場合は死罪に処されるスパイ行為として扱われる可能性が生じています。タイムズ・オブ・イスラエル紙は「政府がStarlinkの運用を認可したことは一度もなく、同サービスの所持・利用は違法である」と報じているほか、イスラム革命防衛隊(IRGC)などの治安部隊がテヘラン、イスファハーン、タブリーズなどの都市で家宅捜索を行い、機器を発見・没収しているのが目撃されているとのこと。
こうした家宅捜索に加え、信号を追跡したり人を陥れたりするための偽アプリが配布されており、国民を罠にかけようとする様子も確認されています。CircleIDは「イラン政府は通信妨害、捜査、法的抑圧を組み合わせた手法でStarlinkを無力化している」と伝え、デジタル版「鉄のカーテン」が敷かれていると分析しました。
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