
2025年5月13日、トランプ米大統領がサウジアラビアのリヤドに到着した日、はためくサウジアラビアと米国の国旗 (2026年 ロイター/Brian Snyder)
[ワシントン 19日 ロイター] – 米国とサウジアラビアの民生用原子力に関する協定について、トランプ米政権が、核不拡散への合意を求めない方向であると議会に説明したことが分かった。合意を条件としてきた従来の方針を転換したことになる。
トランプ氏が議会に宛てた文書によると、民生用原子力に関するサウジとの協定(123協定)案は、米産業をサウジの民生用原子力開発の中核に位置づけ、核不拡散の安全措置を確保すると説明。一方、濃縮や再処理など「原子力協力の最も機微な分野における追加的安全措置や検証措置」に言及し、サウジが濃縮計画を持つ可能性に道を開く内容となっている。
サウジのムハンマド皇太子は、イランが核兵器を開発する場合にはサウジも開発を目指すと警告している。
軍縮を求める団体や多くの民主党議員、共和党の一部有力議員もサウジとの合意に当たってはウラン濃縮や使用済み核燃料の再処理など核兵器開発につながる可能性のある能力を持たないことを条件にすべきだと主張している。ルビオ国務長官も上院議員時代にそのように唱えており、歴代米政権もこうした要求を掲げてきた。
米シンクタンク軍備管理協会(ACA)の核不拡散政策責任者ケルシー・ダベンポート氏は19日に公表した文書で「トランプ政権は、今回提案しているサウジとの原子力協力協定がもたらす核拡散リスクや、この協定が前例となることの意味を十分に検討していないのではないか」と懸念を示した。ACAによると、トランプ政権は早ければ22日にも123協定を議会に提出する可能性がある。上下両院が90日以内に反対決議を可決しない限り協定は発効し、サウジは民生用原子力計画を進めることが可能となる。
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