家の外観。家の外観。Corey Fraserコーリー・フレイザー氏(42歳)は2022年に、妻のレイチェル氏とともにシカゴからフィリピンに移住した。6年がかりの計画を通じて早期退職を果たし、海の近くに11万ドル(約1650万円)で家を建てた。「フィリピンでの生活に必要な額を上回る収入が毎月あるので、余裕をもって暮らせている」と語る。30代夫婦はフィリピンの田舎に、約900万円で「羊飼いの小屋」を建てた。現在はエアビーとして貸し出している | Business Insider Japan

30代夫婦はフィリピンの田舎に、約900万円で「羊飼いの小屋」を建てた。現在はエアビーとして貸し出している | Business Insider Japan

2016年、2週間半のフィリピン旅行を終えたコーリー・フレイザー氏は、自分がアメリカでの日常生活に戻りたくないと感じていることに気づいた。

ポートランド出身のフレイザー氏は、当時シカゴで7年ほど暮らしていた。自動車業界でのキャリアは順調だったが、自分が幸せではないことに気づいた。

「空港で、さあ帰国だとなったとき、うつ状態というものがどんなものなのか、初めて理解した」と、42歳のフレイザー氏はBusiness Insiderに語る。

コーリー・フレイザー氏と妻のレイチェル氏。コーリー・フレイザー氏と妻のレイチェル氏。Corey Fraser

フィリピンでの生活のシンプルさや、自分のような見知らぬ人にも温かく接してくれる人々の親しみやすさが気に入った。誰もが出世競争に明け暮れているシカゴとはまったく違っていた。

「つねに幸せでいられる方法を見つけなければならないと思った。その答えが移住だった」とフレイザー氏は語る。「年に1回の休暇のときだけ幸せを感じるような生活は間違っている」

移住という目標を達成するまでには、さらに6年と11回のフィリピン旅行が必要だった。そして2022年、フレイザー氏は早期退職を果たし、妻のレイチェル氏とともにフィリピンに移住した。

海の近くに建てた家

2019年に結婚した夫妻は、フィリピンで4番目に大きい島であるネグロス島にある東ネグロス州に落ち着いた。マニラから飛行機で約1時間半の場所だ。

建設中の家の外観。建設中の家の外観。Corey Fraser

夫妻は島の西側、海の近くに家を建てることにした。最寄りの空港、ショッピングモール、映画館までは約2時間かかるそうだ。

フィリピンでは外国人が土地を所有できないため、フレイザー氏は土地を購入する代わりに25年間の借地契約を結び、さらに25年間延長する権利も得た。

建設中の家の内装。建設中の家の内装。Corey Fraser

「人から、トラブルが生じるかもとよく言われる。でも、それも50年後のことだ。今の私は40歳。もし90歳まで生きていたら、どのみち病院が近くにある都市部で暮らしているだろう」とフレイザー氏は語る。

自分で家をデザイン

土地は約9100平方フィート(850平方メートル)で、ロフトスタイルの家は2100平方フィート強(200平方メートル)ほどの広さがある。

フレイザー氏は家全体の建設に約11万ドル(約1650万円、1ドル=150円換算)を費やした。自分でデザインを描いたうえで、建築家に設計図の作成を依頼した。

「実際にコンピューターで図面を描いた。家を設計した経験はなかったものの、以前さまざまな自動車関連施設の設計に携わっていたので、ソフトウェアの使い方やセッティングには慣れていた」とフレイザー氏は言う。

家の外観。家の外観。Corey Fraser

1階にはリビングルーム、キッチン、ダイニングエリア、オフィス、バスルーム、予備の寝室がある。2階はメインの寝室とバスルームだ。

建設を始めたのは移住前の2017年、到着するまでにほぼ完成させておきたかったからだ。

「プール工事やタイル張りも含めて、移住前にすべて終わらせた。到着してから配管と電気工事の仕上げをした」とフレイザー氏は語る。

次ページ
できるだけ早く計画を立てて実行に移すべき