<為替> 主要通貨に対するドル指数が一時、約4年ぶりの安値に沈んだ。日米当局が協調介入に踏み切るのではないかとの観測が広がる中、市場は28日予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表に注目している。
主要通貨に対するドル指数は一時、0.9%安の96.212と、2022年2月以来の低水準を付けた。
円は1ドル=152.76円。円は日本だけでなく米国当局もレートチェックに動いたとの観測から、過去2日間の取引で最大3%上昇した。先週23日、ニューヨーク連銀が正午ごろにドル/円のレートチェックを実施したことが関係筋の話で分⁠かった。
またドルは今月、トランプ米大統領の政策運営や米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る懸念などから、強い圧力を受けている。
トランプ大統領は24日、カナダが中国との貿易協定を実行に移した場合、カナダに100%の関税を課す考えを表明したほか、26日には、交流サイト(SNS)を通じ、自動車、木材、医薬品に関連する韓国製品への輸入関税を25%に引き上げると述べた。
コーペイ(トロント)のチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「タリフマン(関税男)を自称するトランプ氏が反省の兆しを見せず、再度の政府閉鎖の可能性が意識される中、経済政策の不確実性が再び急上昇している」と指摘。それが「米国売りトレード」の再燃につながっているとした上で、「最終的にはポジティブなファンダメンタルズが再び優勢になるはずだが、現時点では誰も下落基調にあるドルを買うとはしていない」と述べた。
韓国ウォンは対ドルで0.5%高の1ドル=1438.05ウォン。
ユーロは0.96%高の1.19805ドルと、2021年6月以来の水準で取引されている。
英ポンドは0.7%高の1.3776ドルと、21年10月以来の高値を付けた。
豪ドルは0.9%高の0.6979米ドルと、23年2月以来の高値となった。

NY外為市場:

<債券> 国債利回りがまちまちで、長期国債の利回りが上昇した。28日に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前に、ポジション調整の動きがみられた。
10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)上昇の4.241%。
30年債利回りは5.2bp上昇の4.856%。
一方、2年債利回りは1.7bp低下の3.573%となった。
財務省がこの日実施した700億ドルの5年債入札は需要が低調。最高落札利回りは3.823%と、過去の入札平均の3.725%を上回った。これを受け、5年債利回りはは3.827%と1.2bp上昇した。
DRWトレーディングのマーケット・ストラテジスト、ルー・ブライエン氏は「入札への需要は精彩を欠き、26日に実施された2年債入札とは大きく異なる」と述べた。
米コンファレンス・ボード(CB)が発表した1月の消費者信頼感指数は2014年5月以来11年半ぶりの低水準となった。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が28日のFOMCで政策金利を据え置くとの市場の見方に変化を与えるものではなかった。
CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込むFRBが金利を据え置く確率は97%超にのぼっている。

米金融・債券市場:

<株式> S&P総合500種(.SPX), opens new tabが終値で最高値を更新し、5営業日続伸した。ただ、最新の決算報告に対する評価はまちまちで、医療保険会社の株価急落が大型決算を前にした楽観ムードを打ち消す形となった。
ユナイテッドヘルス(UNH.N), opens new tabがヘルスケア株の下げを主導し、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabを押し下げた。2026年の売上高見通しがさえなかったほか、米政府が高齢者向け公的医療保険制度で民間保険会社が運営する「メディケア・アドバンテージ」について、2027年の政府から保険会社への支払いを前年比で平均0.09%引き上げる案を公表し、支払いが微増になることが背景。同業ヒューマナ(HUM.N), opens new tabとCVS(CVS.N), opens new tabも下落した。
一方、国際貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)(UPS.N), opens new tabは26年の増収見通しを受けて株価は上昇。同業フェデックス(FDX.N), opens new tabも買われた。
ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabも、第4・四半期の実質利益が増加したことを受けて上昇した。
今週は主要企業の決算発表が予定されており、テクノロジー株は前日の上げ幅を拡大。マイクロソフト(MSFT.O), opens new tab、エヌビディア(NVDA.O), opens new tab、アップル(AAPL.O), opens new tab、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tab、ブロードコム(AVGO.O), opens new tabが市場を大きく押し上げた。
これにより、ナスダック総合(.IXIC), opens new tabは昨年10月下旬以来の高値を付けた。S&P500は日中最高値も更新し、7000の節目に迫った。
オサイック・ウェルスのチーフ市場ストラテジスト、フィル・ブランカート氏は、「きょうはメディケア保険料に関する発表によりダウが下落し、市場は少し二分化している」と指摘。その上で、「それ以外を見ると、市場は持ちこたえ、大型決算を待っているようだ」と語った。
またこの日発表されたコンファレンス・ボード(CB)の1月消費者信頼感指数はが予想以上に低下し、14年以来の低水準に落ち込んだが、ブランカート氏は「かなりひどい数字」は意外にも株式市場にさほど影響を与えなかったと指摘した。
S&P主要11セクターでは情報技術(.SPLRCT), opens new tabが1.4%高と上げを主導。液晶ガラス基板大手コーニング(GLW.N), opens new tabが15.6%高と大きく値上がりした。交流サイト大手フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズ(META.O), opens new tabが人工知能(AI)データセンター向けの光ファイバーケーブルに関して、コーニングに2030年まで最大60億ドルを支払う契約を締結した。
28日には超大型ハイテク7銘柄「マグニフィセント・セブン」の一角であるメタ、マイクロソフト、電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabが決算を発表する予定で、過去1年の大半にわたって市場の上昇を支えてきたAIトレードが試されることになる。

米国株式市場:

<金先物> 利益確定の売りに圧迫される一方、米関税の先行き不透明感などを背景に安全資産としての金が買われ、小幅続伸した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比0.10ドル高の1オンス=5082.60ドルと、清算値ベースでは最高値を更新した。27日の金相場引け後の時間外取引では、外国為替市場でドル売りが加速。ドル建てで取引される金の割安感につながり、金相場は時間外取引で上げ幅を拡大、一時5150ドル近くまで上昇した。

NY貴金属:

<米原油先物> 供給混乱への警戒感がくすぶる中、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は前日比1.76ドル(2.90%)高の1バレル=62.39ドルと、中心限月清算値ベースで2025年10月上旬以来約3カ月半ぶりの高値を付けた。4月物は1.68ドル高の62.10ドル。

米東部から南部の広範囲を24日以降襲った大寒波の影響で、アナリストやトレーダーらは、週末にかけて米国内の生産量のうち最大で約15%となる 日量200万バレルが減少したと見込んだ。エネルギー供給混乱懸念がくすぶり、原油は買い進まれた。

石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の主要メンバーであるカザフスタンの供給不安も引き続き相場を支えた。同国最大のテンギス油田では火災発生の影響で一時停止していた生産が再開。ただ、業界関係者によると生産量はまだ少なく、輸出については不可抗力条項が発動されているほか、復旧のスピードが遅く、2月7日までに通常の生産量の半分にも満たない水準までしか回復しない見込みという。

NYMEXエネルギー:

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります

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