
【競馬コラム】海外競馬を追い続ける木南友輔が見た JCカランダガン歴史的勝利の真価
「ジャパンC」。秋の東京競馬場、11月の終わりに行われるレースで、日本競馬が世界に誇るG1競走です。昨年、このレースで20年ぶりに外国の馬(カランダガン)が勝利を挙げました。「もう一流馬はジャパンCに参戦しない」「ガラパゴス競馬」「ジャパンパッシング」…、さまざまに批判され、やゆされてきた日本を代表する国際競走。海外競馬を取材してきた木南友輔記者(45)はこの勝利をどう見たのでしょうか。
その他スポーツ2026.01.21 09:00
★木南記者が語った主な内容
20年ぶり外国馬勝利の意義とは
ジャパンC創設からの歴史と外国馬不在の危機
カランダガンが示した「スピード」の重要性

ジャパンCを制したカランダガン(撮影・鈴木正人)
ニューマーケットに残る日本の記憶

ニューマーケット競馬場のパドック脇にあるジャパンC優勝記念植樹の木
近代競馬発祥の地、英国。その英国で競馬の聖地とされる街、ニューマーケットにあるニューマーケット競馬場のローリーマイルコース(春と秋に使用される)のパドックに2本の木と、2枚のプレートがある。プレートには「シングスピール」「ピルサドスキー」の名前が刻まれ、JRAが寄贈した木であること、96年、97年のジャパンCを勝ったことを記念したものであることが記されている(記者がこの写真を撮影したのは今から7年前の秋。凱旋門賞の1週間前だった)。

ニューマーケット競馬場にあるシングスピールのジャパンC優勝記念プレート

ニューマーケット競馬場にあるピルサドスキーのジャパンC優勝記念プレート
「でも、今はなかなか…。『あの検疫施設では日本に行くことはないよ』と言われてしまって…」。日本のG1競走に外国馬をスカウトするJRAの駐在職員はそうこぼしていた。十数年前、自分が初めてアイルランドに行ったとき、カラ競馬場で会った当時の職員たちもそう。アイリッシュダービーの週末、英国やアイルランドのトップトレーナーたちを一生懸命に口説いている姿を見てきた。愛チャンピオンズデーのレパーズタウン競馬場でも英セントレジャーのドンカスター競馬場でも「ジャパンCに外国馬を呼ぼう」とスカウトする姿を見てきた。

キャメロットが勝ったアイリッシュダービー当日のカラ競馬場
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