新型コロナウイルスは世界から消えないのか?

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が世界から完全に消滅する可能性は極めて低く、今後は社会に定着する「風土病(エンデミック)」として人類が共存していく公算が大きいとされています。人類が根絶に成功した天然痘とは異なり、新型コロナには根絶を妨げる3つの大きな要因があります。
第一に、ウイルスの変異と免疫の低下による「再感染」です。一度の感染やワクチンで得た免疫は時間とともに弱まり、特にオミクロン株のような変異株は免疫をすり抜けるため、再感染を防ぎきることが困難です。第二に、ヒト以外の動物宿主(リザーバー)の存在です。ウイルスが動物の間でも流行し、再びヒトへ感染する「逆人獣共通感染」が起こるため、人間社会の外にウイルスが残り続けます。第三に、無症候性感染者が多いことで、知らないうちに感染が拡大する「サイレント」な伝播を完全に断つことができない点です。
これらの理由から、新型コロナは季節性インフルエンザのように、周期的な流行を繰り返しながら社会に定着するフェーズに移行しました。今後はウイルスを完全に消し去るのではなく、適切な対策と医療体制によってリスクを管理しながら日常生活を維持する「ウィズ・コロナ」の社会が現実的なアプローチとなります。

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