これまでBitSummitや東京ゲームショウなど、人とゲームで溢れる活気に満ちたゲームイベントに足を運んで、その圧倒的な熱量と物量を浴びてきました。
そんな筆者の耳に、お寺でホラーゲームオンリーのイベントを行うというHORROR GAME SHOW vol.1の情報が飛び込んできました。
この記事では11月15日にお寺で開催されたHORROR GAME SHOW vol.1のイベントレポ、主催者インタビューをお届けします。
総勢10タイトルが参戦!夜のお寺に悲鳴が響く
オリジナルのれんがステキ
JR九州 吉塚駅から10分ほど歩いたところにHORROR GAME SHOW vol.1の会場、西林寺はありました(私は間違えて一度、糸島の西林寺に行きました。誰もいませんでした)。のれんをくぐると夕暮れ時のお寺に似つかない喧騒が聞こえてきました。
漏れる光につられてお堂に入ると、そこには住職とのトークセッションを熱心に聴く溢れんばかりの人たちがいました。お寺の厳かな雰囲気はそのままに、いたるところにホラーゲームのポスター、試遊台、グッズが並べられる、ある種異様な光景がありました。

他のゲームイベントと比べると決して広くない会場に設置されたホラーゲームの数々は、不思議なほどにお堂の雰囲気に合っており、様々なイベントを行っている「地域に開かれたお寺」である西林寺さんの懐の広さを感じました。
展示タイトル『Kodoku』 モニターの後ろには光に照らされたお寺の庭が広がっています
試遊できる展示タイトルは全10タイトル。日本国内の個性的なホラーゲームが集まっていました。
謎の生命を培養する『CultureHouse』
ゲーム開発Vtuber「ぴくせれ~ど!」の送る非対称対戦ホラー『かくれ鬼』
試遊スペースは夜のお寺とは思えないほど賑わっており、それぞれのタイトルに長い待機列ができてしまうほどの熱気がありました。
試遊を行うと開発者から直接シールをもらえる、シールラリーも開催されており、開発者とプレイヤーの距離が近いイベントとなっていました。全ての出展タイトルは公式サイトで確認可能です。
ホラーゲームをきっかけに死の恐怖を語る 住職とのトークセッション
「わたし死が怖いんです」今回のイベントHORROR GAME SHOW vol.1を主催するOneSmallStepの安武さんが切り出し、西林寺 住職さんとのトークセッションは幕を開けました。
住職は「お寺でホラーゲームショーを行う」という話を聞いたときは、ナシだと感じたそうです。しかし、「ゲームを通して若い人と生と死に向き合う時間を作れれば」と考え、今回の企画に協力することを決めたそうです。
そんなイベントが開かれるきっかけから、話は東西の死生観の違い、日本の夏にホラーが増えるのはなぜか、仏教における四苦八苦などトークセッションの話題は多岐にわたりました。

最後に日々を暮らしていく中でホラーゲームを怖いと言って楽しめることの有難さを、ホラーゲームを楽しむこの空間を共有して実感した、としてトークセッションは閉じられました。
グラフィックレコーダーさんによるトークセッションの様子。全く漏れがない圧巻の出来特異なホラーゲームショーはいかに生まれたか?イベント運営インタビュー
ここからは今回のイベントHORROR GAME SHOW vol.1を主催するOneSmallStepの安武さん・大澤さんへのインタビューをお届けします。
――初めに自己紹介をお願いします。
安武氏(以下、安武):OneSmallStepの安武と申します。3Dモデリング・グラフィックを担当しています。
大澤氏(以下、大澤):大澤と申します。プログラムとプロジェクトのマネジメントなどを担当しています。OneSmallStepの一部門のSerious tone Clubとして現在VRホラーゲームの『MUSE / ミューズ』を開発中です。
――ゲーム開発者でもあるお二方が、どのような経緯でホラーゲームオンリーのイベントを開催することになったのでしょうか?
大澤:やっぱり自分たちがホラーゲームを好きだから「イベントやったら面白いんじゃない?」という感じで動き出しました。そうしたら大変すぎて途中で止めたくなってくる。
安武:私が逃がしませんよ、ということで開催に至りました(笑)。いろんなゲームイベントがありますが、ホラーを集めた場があってもいいのでは?と思い、このイベントになりました。
――「ホラーゲームイベント」と「寺」という、これまでありそうでなかった組み合わせですが、どのように思いつき実現に至ったのでしょうか。
安武:実は場所を決めるまでには紆余曲折があり、ホラーゲームというジャンルを底上げするために否応なく人の目に触れるようなところで開催する、という案もありました。
ただ場所を調べていくうちに、「お寺がいいんじゃないか」というアイデアが出てきて色々調べていった結果、自分と名字が同じ住職のいる西林寺さんを知りました。「これは何かご縁があるかも」とお話を持っていき、イベントを開催するに至りました。
――今回のイベントはvol.1 と銘打たれていますが、今後vol.2は開催する予定はありますか?
大澤:もちろんです。やっぱりホラーを中心に、そして福岡で第2回、第3回と続けていきたいと考えています。また運営していく上でのモットーとして参加者の方々だけでなく、ゲームを出展してくれる開発者の方々、そして運営ともども楽しみながらやっていく、というのを大事にしていきたいと考えています。
今回の出展タイトルを見ていただけると分かると思うんですが、ホラーと一口にいっても様々なジャンルのものがあります。参加者の方が「こういうゲームがあるんだ」って知ってもらえたら嬉しいなと思います。
またホラーゲームの文化そのものを盛り上げていきたいと考えているので出展者さまからお金をいただく、ということは避けたいと考えています。
――最後にこれだけは伝えたい!という事をお願いします。
大澤:第2回、第3回は必ずやります!という事です。(安武さんの方を向いて)逃がしません(笑)
今回は正直想定以上の人に来ていただいて、これは次回も頑張らないといけないと思いました。同じジャンルを集めたゲームイベントはありますが、二回目、三回目と続いていくようなイベントはあまりありません。次回はさらにパワーアップして開催しますのでよろしくお願いします。
安武:今回のイベントを通して、同じものが好きな人が集まって、ホラーについて考えたり、話したりする場があるというのは、すごく素敵だなと思いました。
以上HORROR GAME SHOW vol.1のイベントレポート・インタビューをお届けしました。
お寺で開催されるホラーゲームショーという前代未聞の触れ込みのイベントでしたが、運営・主催・参加者のホラー愛があふれ、その場にいる人全員がジンワリ仲良くなれるような、そんな素敵なイベントでした。
第二回、第三回と続いていくHORROR GAME SHOWの今後に要注目です。
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