ソフトバンクは、ノキアの協力のもと実施した6G(第6世代移動通信システム)に向けたセンチメートル波(7GHz帯)の屋外実証実験で、都市部でも良好なエリアカバレッジと通信品質が得られることを確認したと発表した。
ノキアが語る6G周波数政策のグローバル動向
ノキアソリューションズ&ネットワークスの高岡晴生氏は、6Gに限らず周波数が戦略立案のうえで最も重要な要素の一つであると説明した。
ノキアソリューションズ&ネットワークス 執行役員 ストラテジー&テクノロジー 技術戦略本部長 高岡晴生氏
ベル研究所の分析では、AI導入によるモバイル通信トラフィックの増加により、世界のネットワークトラフィックは2024年~2034年の10年間で5~9倍に拡大する見込みで、現行の5Gネットワークは2029~2030年頃に飽和すると指摘。6G導入前に新たな周波数を確保する必要があるという。

特に注目されているのが、6.425GHz~7.125GHzのいわゆるミッドバンドで、700MHzの帯域幅を確保でき、5G Sub6と同等のカバレッジを、進化したアンテナ技術で実現できるとされる。

6.4GHz~8.4GHzの帯域レンジでは、日本でも3オペレーターで200~300MHz程度の割り当てができそうな候補はあるが、現状では課題が多い状況だという。
WRC-23で6G候補とされたミッドバンドは、日本ではFPU(放送事業用固定無線局)やWi-Fi向けの議論が進んでおり、すぐにIMTへ割り当てるのは難しい。また、7.1GHz以上の帯域は衛星通信で利用されているため、移動通信用に割り当てるのは簡単ではない。

日本の通信事業者やベンダーは、こうした状況のなかでもオペレーターあたり200MHz以上の帯域確保を目標に、総務省などへの働きかけを進めている段階にある。
欧州では、RSPG(無線スペクトル政策グループ)の協議の結果、6.4GHzを超える帯域をIMTバンドとして利用する方向が固まり、EUへの意見書提出に向けて調整が続いている。


ノキアはソフトバンクと連携するほか、フィンランド、オーストリア、英国、フランスなど各国で7GHz帯の実証を進めており、屋内外の全ての試験で3.5GHz帯の無線装置と同等の性能を確認しているという。

