トランプ米政権は、中国の造船業界に対する調査を1年間停止した。中国政府も米国の対中措置が海運・造船業界に与える影響に関する調査と、米国船舶からの特別港湾料金の徴収を1年間延期した。
米通商代表部(USTR)は声明で、米東部時間11月10日午前0時1分(日本時間同日午後2時1分)から中国造船業界の調査を1年間停止すると発表。その数分後、中国交通運輸省も「最近の米中貿易協議で得られた合意を履行するため」、同時刻から特別港湾料金の徴収と海運・造船業界関連の調査を停止すると発表した。
USTRによると、米国は調査で特定された問題について今後も中国と協議を続ける方針。
今回の停止措置により、米中両国の船舶に課されていた港湾使用コストなどを巡る不確実性が軽減することになる。これは、先月末に韓国で行われた米中首脳会談の合意項目の一つを実行に移すものだ。
米中が互いの船舶に港湾料金を課す措置は、世界の海運市場を混乱させ、運賃上昇や原油など主要コモディティーの物流停滞を招く恐れがあると懸念されていた。
先週ホワイトハウスが公表した米中合意のファクトシートによると、米国は中国から輸入する岸壁用クレーンやシャーシへの関税賦課と、中国で建造された船や中国船舶の米港湾寄港時に課していた料金の徴収を1年間停止する。
ただ、この米国の譲歩については、トランプ政権が目指す米造船業の再建の取り組みを損なうとして、米産業団体や労働組合から批判の声が上がっている。
原題:US, China Suspend Mutual Shipping Probes in Sign Tensions Easing(抜粋)
