著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイが、円建て社債の発行を検討していることが6日、明らかになった。今年2度目の起債となる見通しだ。
バークシャーは円債の発行に向けて、みずほ証券とBofA証券を主幹事に指名した。発行額は未定。条件決定は近日中に行われる見通しだ。非公開の情報であることから、事情に詳しい関係者が匿名を条件に明らかにした。

ニューヨーク証券取引所にて
Photographer: 見出しichael Nagle/Bloomberg
今回の起債は海外発行体による円建て債発行が鈍る中での動きだ。ブルームバーグのデータによると、6日時点の発行額は約1兆8000億円と、過去4年間で最も少ない水準にとどまっている。日本銀行の早期利上げや高市早苗政権による積極財政への警戒から、円金利の上昇観測が強まっている。
アセットマネジメントOneの加藤晴康ファンドマネジャーは「最大の注目点は発行額だ」と述べ、「円クレジット全体に対する投資家のセンチメントと資金余力を占う試金石になる」と指摘した。
世界の債券発行額は今年、約6兆ドル(約920兆円)と過去最高を記録。人工知能(AI)プロジェクトや企業の合併・買収(M&A)の活発化など、幅広い資金需要が背景にある。円債市場でも今週は仏ルノーやスロベニアによる起債が予定されている。
バークシャーは日本の商社株に積極的に投資しており、バフェット氏は2月の投資家向け年次書簡で「非常に長い期間」をかけて保有比率を高める意向を示していた。8月には三菱商事、9月には三井物産の株式保有比率が初めて10%を超えたことが明らかになっている。
T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフストラテジストはバークシャーの調達について、「日本に投資妙味を見いだしており、おそらく商社に回るのではないか」と指摘。日本の商社株はグローバルに見るとまだ割安と評価されているようだと述べた。
6日の東京株式市場で5大商社株はいずれも買われ、住友商事や三菱商事、三井物産は2%超高と東証株価指数(TOPIX)を上回る上昇率となっている。

— 取材協力 Momoka Yokoyama, Koh Yoshida and Finbarr Flynn
(第3段落以降に背景や市場関係者のコメントを追記しました)
