「面白すぎる、なんて良いドラマなんだ」
「九州男児すべてが見るべきドラマ」
「嫌な男のドラマかと思ったら超考えさせられる!」
SNSで多くの声が寄せられるのがTBS火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(火曜夜10時~)だ。主演のひとり、竹内涼真さんが演じる海老原勝男(通称エビカツ)は筑前煮が大好きだけど、筑前煮にひじき、ナスのみそ汁という夕食の献立に「全体的に茶色いね」、顆粒出汁を「手抜き」、パスタソースを取り寄せて作った料理を「それ、料理してる?」と言ってしまう“ザ・昭和の男”。彼が第1話から献身的な恋人からプロポーズを断られるというストーリーから始まり、ティーバーの再生数は平均視聴率19.9%を超えたTBS日曜劇場『VIVANT』を超える人気ぶりだ。
©TBSスパークル/TBS
ライターの田幸和歌子さんは、このドラマから「現在のパートナーシップの在り方」が浮かび上がってくるという。実際の20代カップルの例をもとに、ドラマから学ぶパートナーシップを考察する。
現代のパートナーシップの在り方
谷口菜津子の同名漫画を原作とする、夏帆&竹内涼真W主演のTBS火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』が大きな話題を呼んでいる。本作で描かれるのは、家事をめぐる現代のパートナーシップの在り方だ。
竹内涼真演じる海老原勝男は、「料理は女が作るもの」という昭和的価値観を引きずる「化石男」。ネット上では「絶妙なウザさ」「クズ男」というキャラクター性が取り上げられ、「クズ男」ぶりを取り上げる記事や、それを見事に愛嬌たっぷりに演じる竹内涼真の演技力を賞賛する記事が各媒体から相次いでいる。
ルックスよし、給料よし、しかも長男ではない。そんな「超優良物件」のはずが…©TBSスパークル/TBS
だが、ネット記事などの評判だけをチラ見してきた人が実際にドラマを観たら「あれ? そんなにクズ男じゃないのでは?」と意外に思うのではないか。
確かに昭和的価値観の「化石男」の鬱陶しさに腹を立て、こういう男が実際にいる「あるある」に共感し、化石男が価値観の転換を迫られる展開に溜飲を下げている層も多数いるだろう。さらに、そんな化石男が一歩ずつ学びを得て変わっていく健気な姿に心打たれる人も多いはず。
だが、このドラマの本当の魅力は別のところにあるのではないか。
大手商社に勤務する24歳女性の感想
「でもこれ、男だけの問題じゃないよね? 彼女の方にも原因があるよね?」
都内の大手総合商社に勤務する24歳の女性Aさんは、第一話を観た時点でそう感じたという。彼女が注目したのは、夏帆演じる山岸鮎美の「優しさ」「従順さ」という名の「怠惰」だ。
鮎美は勝男の理不尽な要求にも黙って応え、従い、諦めてきた。勝男の古めかしいひとりよがりの思い込みに違和感を覚えても、それを一切伝えない。なぜなのか。
鮎美は、勝男の要求すべてに笑って答えていた ©TBSスパークル/TBS
その理由は、ドラマが進むにつれて明らかになっていく。
