米グーグルの親会社アルファベットが29日発表した7-9月(第3四半期)決算では、売上高が市場予想を上回った。人工知能(AI)関連の新興企業がグーグルの支援や計算能力を求める動きが広がり、クラウド部門の業績が伸びた。株価は時間外取引で一時7.5%高を付けた。
同社の発表によると、7-9月期売上高はパートナーなどに支払われるトラフィック獲得コスト(TAC)を除いたベースで875億ドル(約13兆4000億円)。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は851億ドルだった。純利益も1株当たり2.87ドルと、市場予想(2.26ドル)を上回った。
AI分野の成長を後押しするため過去最高水準の投資を続けているアルファベットは、主力生成AIモデル「Gemini(ジェミニ)」を検索など主力製品に統合する取り組みを進めている。同社は通期設備投資見通しを910億-930億ドルとし、従来予想の850億ドルから上方修正した。
巨額AI投資はクラウド顧客の開拓や検索広告などに勢いをもたらしている。同社はAI関連のインフラ整備や研究開発、人材への投資を、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトといった大手クラウド企業に対抗するために「不可欠な戦略」と位置づけている。
グーグルのクラウド部門はAI新興企業との大型契約を次々と獲得している。中でもAIスタートアップのアンソロピックに特定用途向けAIチップを供給する契約が注目を集めた。同部門の7-9月売上高は前年同期比33.5%増の152億ドルと、アナリスト予想(148億ドル)を上回った。営業利益も市場予想(30億ドル)を上回る35億9000万ドルとなった。
クラウド部門はアルファベットの成長エンジンとみられており、AIブームが同社の業績にどう寄与しているかを測る目安とされている。同部門の未履行の契約残高は1550億ドルと同社は説明した。
7-9月期の検索広告収入は566億ドルと、アナリスト予想平均(550億ドル)を上回った。グーグル全体の広告収入を牽引(けんいん)する検索広告は、AIチャットボットとの競争が激化する中でも堅調さを維持している。ただ、検索事業の収益性維持が課題となっている。
動画サービスのYouTubeの売上高は103億ドルと、アナリスト予想(100億ドル)を上回った。YouTubeはポッドキャスト分野への投資を拡大しており、動画ポッドキャストのユーザー視聴時間は1日当たり1億時間に達したと最近発表している。
自動運転車事業ウェイモなど未来志向の事業群であるアザー・ベッツ部門の売上高は3億4400万ドル、損益は14億3000万ドルの赤字となった。市場予想は12億ドルの赤字だった。アルファベットはウェイモの拡大を積極的に進める一方、他の新規事業については独立したスタートアップとして分離する方向だとブルームバーグは以前報じている。
原題:Alphabet Sales Beat Estimates on Google Cloud Unit Growth (1)、Alphabet Sales Beat Estimates on Google Cloud Unit Growth (2)(抜粋)
(部門別売上高などを追加して更新します)
