米メタ・プラットフォームズは29日、2026年の総経費が大幅に増加する見通しを示した。また、人工知能(AI)分野での取り組みを支えるため、データセンターなどへの設備投資を過去最高水準で継続する方針を明らかにした。発表を受け、株価は時間外取引で急落した。
スーザン・リー最高財務責任者(CFO)は26年の設備投資が25年を「大きく上回る」見込みだとし、来年の総経費も「かなり高い伸び率」になるとの見解を示した。
メタはAI投資が既にターゲット広告やコンテンツの向上に寄与していると主張しているが、マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は2030年までに数千億ドル規模のAI投資を行う方針の妥当性を成果で示すよう求められている。
この日の7-9月(第3四半期)決算発表後の電話会見でザッカーバーグ氏は、演算能力拡大への強い意欲を示唆した。来年はインフラ基盤の拡充を図り、AI向けで業界トップクラスの演算能力を確保するため「初期段階で積極的に設備構築を進める」と表明。「投資不足にならないようにしたい」とも語った。
一方で、同社は一部でコスト抑制も進めている。先週にはAI部門「メタ・スーパーインテリジェンス・ラボ」(MSL)の効率化に向け600人を削減した。
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ただアナリストの間では、過剰投資の可能性を警戒する見方が多い。インベスティング・ドットコムのシニアアナリスト、ジェシー・コーエン氏はメールで「AIインフラへの巨額投資と短期的なリターンを求める投資家の期待の溝が、メタの決算で鮮明になった。基盤事業の業績が堅調にもかかわらず、AI投資拡大が市場心理を圧迫している」と指摘した。
7-9月期売上高は26%増の512億ドルと、市場予想平均の496億ドルを上回った。メタは広告事業の利益をAI投資の原資に充ててきた。広告収入はメタの売上高全体の約98%を占める。
10-12月(第4四半期)については売上高が560億-590億ドルになるとの見通しを示した。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は574億ドルだった。
同社の株価は引け後の時間外取引で一時約8%下落した。年初来ではこの日の通常取引終値までに28%上昇していた。

同社の支出拡大は続く見通しだ。メタは25年の設備投資を700億-720億ドルと見込み、従来見通し(660億-720億ドル)のレンジ下限を引き上げた。年初からの累計設備投資は既に500億ドルに達しており、今後も投資が続くことを示唆した。
7-9月期の純利益は27億1000万ドル(約4100億円)だった。これは、7月の税制改正に伴う一時的な非現金の税務費用159億ドルを含む。メタによると、この費用を除けば、純利益は19%増の186億ドルとなる見込みだった。
原題:Meta Falls on Increased Spending in Pursuit of AI Payoff (2)(抜粋)
(CFO発言や最新の株価などを追加して更新します)
