
ウクライナのゼレンスキー大統領(写真)は29日、ロシアの脅威に対処するため、欧州のパートナー諸国と共同防空システムを構築したいとの考えを明らかにした。27日の提供写真(2025年 ロイター/Ukrainian Presidential Press Service)
[ワルシャワ 29日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は29日、ロシアの脅威に対処するため、欧州のパートナー国と共同の防空網を構築したいとの考えを明らかにした。
ゼレンスキー氏はワルシャワ安全保障フォーラムでのビデオ演説で「ウクライナはポーランドと全てのパートナー国に対し、ロシアの空からの脅威に対抗する完全に信頼できる共同の防衛網の構築を提案する」とし、「これは実現可能だ。ウクライナはロシアのあらゆる種類のドローン(無人機)やミサイルに対抗できる。この地域で協力すれば、必要な兵器と生産能力を確保できる」と語った。
北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対する領空侵犯などを受け、NATOの東部に位置する加盟国は高度な探知、追跡、迎撃機能を備えた「ドローンの壁」を構築する必要性で一致。今回のワルシャワ安全保障フォーラムではウクライナとの防衛協力が主要議題に取り上げられた。
ドイツのピストリウス国防相は「欧州とウクライナの防衛産業はこれまで以上に緊密、かつ効果的に連携しなければならない」とし、「欧州連合(EU)は欧州の防衛産業に対し柔軟な規制枠組みを提供することで、こうした動きを後押ししなければならない」と述べた。
同時に、「ドローンの壁」の構築には時間がかかるとも指摘。「向こう3─4年以内に実現する構想について語っているわけではない。優先順位を決め、これまで以上の能力を投入する必要があると認識しなければならない」と語った。
ウクライナはこれまでに、ドローン対策に向けウクライナの兵士と技術者がポーランドで訓練を行うと表明。また、ルーマニアはEUの新たな防衛資金計画の下でウクライナと提携してドローンを製造することを目指している。
ゼレンスキー氏はこのほか、トランプ米大統領について、ウクライナと欧州の安全保障に対する姿勢が変化したと指摘。「現時点でトランプ氏の立場は完全にバランスが取れており、ウクライナの立場を支持している」と述べた。「だがこの戦争の終結に向け、ウクライナとロシアの間で仲介役として関与し続けたいと考えていることは間違いない」と指摘した。
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