米国ではまたしても政府閉鎖の懸念が高まっているが、債券投資家にとっては追い風となる可能性がある。
米国の政府機関閉鎖が長期化すると長期米国債価格が上昇する傾向が過去に見られたと、シティグループが指摘した。
ストラテジストのエドワード・アクトン氏によると、過去30年に起こった長期閉鎖では、その直前や閉鎖期間中に長期国債が上昇した。
特に2018-19年にかけての閉鎖は1カ月以上続き、10年物米国債利回りが約0.5ポイント低下したという。
アクトン氏は「歴史的に、政府閉鎖が長引くとリスク資産市場はやや底堅さを見せる一方で、米国債は強含む傾向がある」と29日のリポートに記した。
これまでの閉鎖では、非必須業務の連邦政府職員が一時帰休となっていたが、トランプ米大統領は、閉鎖を機に大規模な人員削減を行う可能性を示唆しており、影響はより深刻だ。
また、労働省労働統計局(BLS)が発表する雇用統計など重要経済指標の公表が遅れる可能性もある。
アクトン氏は「賭け市場は5日超の閉鎖を織り込んでおり、労働市場データが遅延する可能性がある」と述べた。政権の姿勢が経済的リスクを高めているとも指摘した。
債務上限問題とは異なり、今回のような政府閉鎖は直接的に債務不履行リスクをもたらすものではない。それでも、経済成長の重しにはなり得る。
特に、月次雇用統計の公表が遅れる可能性は、債券市場にとって大問題だ。米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ再開を決めた根拠の一つが労働市場の軟化だったからだ。
BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、イアン・リンゲン氏は、投資家は「政府閉鎖リスクを米国債の強気材料として受け入れて、取引している」ようだと述べた。
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原題:Long Government Shutdown May Boost US Treasuries, Citi Says(抜粋)
— 取材協力 Erik Wasson and Edward Harrison
