為替介入、無秩序な動きへの対処に「留保」=日米財務相声明

 9月12日、日米両政府は関税交渉とは別に協議を続けてきた為替文書に合意し、共同声明を発表した。写真は両国の旗。ワシントンで2024年4月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

[東京 12日 ロイター] – 日米両政府は12日、関税交渉とは別に協議を続けてきた為替文書に合意し、共同声明を発表した。為替介入を巡り「過度の変動や無秩序な動きに対処するためのものに留保されるべき」との認識で一致した。通貨安競争をけん制する国際合意を踏襲した。

加藤勝信財務相は声明発表後に記者会見し、合意内容について「大変、意義深いものと考えている」と述べた。

共同声明では、財政・金融政策について「国内の手段を用いてそれぞれの国内目的を達成することに向けられ、競争上の目的のために為替レートを目標とはしない」との考えを記した。

為替は、市場において決定されるべきとの考えも共有。為替の過度な変動や、無秩序な動きが「経済、金融の安定に対して悪影響を与え得ることを再確認した」ことも声明に盛った。

年金基金や政府の投資主体による海外投資に関し、「引き続きリスク調整後のリターンや分散化の目的で行われ、競争上の目的のために為替レートを目標とはしない」ことでも合意した。声明では、為替操作に関し「両者が避けてきたことを再確認した」ことも追記した。

市場では「当たり前の内容でG7(主要7カ国)合意に、米為替報告書で指摘されたことを足したような内容」(SBIFXトレードの斎藤裕司エグゼクティブアドバイザー)との受け止めが目立つ。文書公表に先立ち、ドル円は147円台前半で推移していた。

合意文書を踏まえ、市場では、先行きの為替介入に制約をかけるものではないとの声も広がった。

ただ、トランプ米大統領の意向を縛るものでもないとの見方から、「どこまで実効性があるのかは不透明感が漂う」(ニッセイ基礎研究所の上野剛志・主席エコノミスト)との声が出ている。

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