<為替> ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し上昇した。市場ではロシアとウクライナの和平実現に向け、トランプ米大統領がウクライナのゼレンスキー大統領のほか欧州首脳と米ホワイトハウスで行っている会談に注目。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の行方を見極めようと、パウエルFRB議長が22日に行う講演も注目されている。
トランプ氏はこの日、ウクライナのゼレンスキー大統領と個別に会談した後、英独仏伊とフィンランドの首脳のほか、欧州委員会のフォンデアライエン委員長と北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長との会談を実施。会談ではウクライナに対する「安全の保証」などが協議されている。
パウエルFRB議長は22日に米ワイオミング州で開かれる年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演を実施。 FRBが9月16-17日に開く次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ再開に動くか手がかりを得ようと注目されている。
パウエル氏は、トランプ大統領の関税措置がインフレ高進につながる可能性があるとの見方から、これまでのところ利下げに慎重な姿勢を表明。DRWトレーディング(シカゴ)のストラテジスト、ルー・ブライエン氏は「長らく慎重姿勢を示してきたパウエル氏が、(ジャクソンホールでの講演で)断定的な姿勢を示す公算は小さい」としている。
短期金融市場が見込むFRBが9月の会合で利下げを決定する確率は83%。一時は確率は100%に上昇していたが、14日発表の7月の卸売物価指数(PPI)で向こう数カ月間でインフレが広範に加速する可能性が示唆されたこと受け、大幅利下げ観測は後退した。
NY外為市場:
<債券> 米金融・債券市場では、利回りが小幅に上昇した。朝方発表された住宅建設業者指数を受けて、取引序盤で一時低下したものの、終盤にかけてわずかに上昇した。市場では、連邦準備理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを行うとの見方が維持されている。
指標となる10年国債利回りは0.9ベーシスポイント(bp)上昇の4.337%。
2年債利回りは1.2bp上昇の3.771%。
2年債と10年債の利回り格差は56.8bpに拡大した。
全米住宅建設業者協会(NAHB)が発表した8月のNAHB/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数は32と、前月の33から予想外に低下。2022年12月以来、2年8カ月ぶりの低水準を付けた。
米金融・債券市場:
<株式> 米国株式市場はほぼ横ばいで引けた。主要小売企業の決算発表や年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」を控え、方向感に欠ける展開だった。
今週はウォルマート(WMT.N), opens new tab、ホーム・デポ(HD.N), opens new tab、ターゲット(TGT.N), opens new tabなどが決算を発表する予定で、貿易を巡る不透明感やインフレ期待が米消費者にどのような影響を与えているかが明らかになる見通しだ。
また、米ワイオミング州で21─23日に開かれるジャクソンホール会議にも注目が集まっている。同会議ではパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の講演が予定されており、経済見通しや政策枠組みについてより明確な説明がなされる可能性がある。
18日にホワイトハウスで行われたトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は市場に大きな影響を与えなかった。
アージェント・キャピタルのポートフォリオマネジャー、ジェド・エラーブルック氏は「投資家は今後の動向に備えており、今日は静かな一日だ」と指摘。「最も重要なイベントはパウエル議長の講演だ。インフレ率がかなり高い水準にある一方、失業率が上昇傾向にある現状の経済環境についてFRBの最新の見解が示される見通しだ」と語った。
米国株式市場:
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米ロ首脳会談の行方に注目が集まる中、ドル上昇に伴う割高感を受けた売りに3営業日続落した。
利子の付かない資産である金は朝方、米長期金利の低下を眺めて買いが先行した。ただ、外国為替市場でドル高・ユーロ安が進行すると、ドル建てで取引される商品の割高感が意識され、金の利食い売りが活発化。朝方の上げ幅を一掃し、小幅マイナス圏に沈んだ。トランプ米大統領は18日、ウクライナのゼレンスキー大統領や欧州首脳らとホワイトハウスで会談。15日の米ロ首脳会談を受け、ロシア側がウクライナに要求しているとさ れる一部領土の放棄や、同国への「安全の保証」などについて議論するとみられる。ウクライナ情勢を巡る外交政策が、「安全資産」とされる金の需要に及ぼす影響を見極めたいとの思惑が広がった。
このほか、市場の関心は、21─23日に米ワイオミング州で開かれる年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」に向いている。22日にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演する予定で、金融政策や経済状況の見通しに関する発言が注目材料。7月の米卸売物価指数(PPI)の伸びが予想を上回ったことを受けて、9月の利下げ期待は若干後退している。
NY貴金属:
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、供給混乱懸念を背景とした買いが先行する中、米ロ、米ウクライナ首脳会談といった重要イベントをこなし、反発した。
ロイターは、複数の関係筋が18日に明らかにした話として、ロシアのシズラニ製油所が15日、ウクライナ軍によるドローン攻撃を受け、生産と原油の受け入れを停止したと報じた。また、ウクライナ軍は18日、同軍のドローンがロシアのタンボフ地方の石油ポンプ場を攻撃し、「ドルジバ・パイプライン」を通じた供給が一時停止したと明らかにした。一連の報を受け、供給混乱への警戒感が浮上。相場は買いが優勢となった。
ロシアのプーチン大統領との15日の会談に続き、トランプ米大統領は18日、ウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。会談冒頭、トランプ氏はゼレン スキー氏との会談がうまくいけば、米ロ・ウクライナの3カ国首脳会談を行うと表明。3カ国首脳会談までいけば、「戦争を終わらせる合理的な可能性がある」と述べた。またトランプ氏は、欧州・ウクライナ首脳との会談後、プーチン氏と電話会談を行うと表明した。 投資家らは3カ国首脳会談実施の可能性や停戦実現への展望などを引き続き注視する中、 会談後も原油相場は買い地合いを維持した。
NYMEXエネルギー:
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