【波うららかに、めおと日和】8話ネタバレ「もっと触れてもいいんですよ…」―なつ美の想いが届いた、ふたりの静かな夜
滝が群務に着き家を出てから1ヶ月が過ぎ ました外はまだ夜の名残りを引きずって おり空には青白い光がうっすらと刺してい ます家の中は芯と静まり窓の隙間から 吹き込む風が生事をわずかに揺らしてい ました布団の中で丸くなっていたナは寒さ に肩をすめながら顔を出します寒言葉と共 に白い吐息がこぼれまた布団へ潜り込もう としますけれどもぞもぞと動きながらふと 何か思いついたようにつぶやきました身も こえる寒さ寒さに震える冷えたひんやり寒 さの言い回しをいくつもつやきながら布団 の中で膝を抱えて考え込みますあ朝の 青白いリトした空気よしこれにしよう 決まったという声と共になみはようやく 布団から身を起こしました頬はまだ赤く 寝ぼけまな子のままの机に置かれた滝の 写真に目をやります静かに写真の前に膝を つきにニこりと笑いかけましたおはよう ございます竹正様今日は竹正様にお手紙 書きますね滝の優しい笑顔がうるその1枚 にナはそっと指を伸ばしました台所に入る と床板の冷たさが足裏に伝わってきます 炭箱の蓋を開け日で炭を取り出しながら また小さな独り言が始まりました朝の台所 はひえ違うな炭をこたつへ運びながら言葉 の選び直しに首をかしげます朝は炭の準備 からこれも違う気がするうまく言葉が降り てこないもかしさに眉を潜めながらふと 手元の炭の色に目を止めましたあ炭いい 具合かなそう言ってそっとこたつのに炭を 並べていきますと小さな音を立てて火が ともると部屋の空気が少しずつぬくもりを 帯び始めましたこたつの上に湯気の立つ キスを置き夏みはそっとザブトンに腰 を下ろしますその横には貧線と満年室が 用意されていました今日という1日が彼へ の思いで始まっていくのですこたつに体を すっぽりと沈めながら夏みはほぼほっと 一息をつきました 外の寒さを忘れさせるようなぬくもりに 包まれた朝です生子の向こうにはまだ白く かむ朝の空気が漂っておりリトしたしさが 家の中を包み込んでいました はあこたつ最高ほを明めながらうっと天井 を仰ぎますあ朝の青白いリトした空気滝様 が準備してくださったこたに感謝する日々 ですと一言を吟味するようにつぶやき ながらふと目を閉じて口元を引き締めまし たこれだぴたりと指先を鳴らしたその瞬間 ぐーっと腹の底から愛嬌のある音が なり響きますよし朝ご飯の準備だ重たい こたつ布団を跳ね上げて立ち上がると キビキ々と着替えを始めました洋服の袖に 腕を通しかけた時ふと視界に入ったのは 置かれた滝の浴衣手を伸ばしてそっと 抱きしめると胸源に顔をうめて小さく鼻を 鳴らします滝様の浴衣さすがに洗わなきゃ だよね何度も洗ってるから匂いはもう消え ちゃってるし布字の感触を指先でなぞり ながら心の中に浮かんだ言葉をそっと口に してみました 寂しさを紛らわすために毎日滝様の浴衣を 着て寝ていますが1ヶ月も経てば匂いは 消えてしまいましたせめてタバコの匂いが ついていればまだ正様を感じられるのかと つい考えてしまいますなんて書いたら絶対 嫌われる変態だと思われる耳まで真っ赤に なりながら慌てて浴衣を畳み直しますよし あおあでも今日は天気が微妙だから諦めるかな うんうん仕方ないよね自分に生聞かせるように首を縦に振りながらナみは軽やかな足取りで台所へと向かいました台所では昨日から準備していた出汁の入った鍋の蓋を開けて香りを確かめます子さんに教わったのですがこの時期は出田し 1度23日つです これはさすがに興味ないか首をかしげ ながらもお味噌を時入れ小さな鍋を火に かけました朝の光が少しずつ台所の窓から 差し込み湯気の立ちの鍋に柔らかな影響を 与えますご飯をよいお漬け物を並べこたつ へ戻って1人の朝食1人の時は横着して猫 マンマをこたつで食べることもとは書け ないな苦笑いを浮かべながら湯みに手を 伸ばします食後には大吹きを片手に隅々 まで掃除を始めました窓の酸を拭きながら 自然と鼻歌がこぼれます掃除の時は鼻歌を 歌うとはどりますとかはいいかも窓の 向こうに見えるまだ下の残る庭の松に目を やりながら夏みはふと笑いました一文字 ずつ言葉を選びながら書く手紙それは彼女 にとって日々を支えるぬくもりそのもの ですいく子を招き入れた午後の座敷は生事 に柔らかな火が差し込んでおり畳の目を ふんわりと照らしていましたからはまだ 湯気が立ちのり2人の間には落ち着いた 時間が流れていました手紙に書くことが ないそう問いかけられナみは湯みを両手で 包みながら小さく頷きますはい声には元気 がなくどこかしょんぼりとした色が滲んで いますあら意外ねにやかに笑ういく子の 視線を前になみは目を伏せて答えました いつもは季節の花とか本当にもないこと ばかり書いていてあら素敵じゃない 少し身を乗り出して言い子の顔には本心 からの優しさが滲んでいますでもせっかく 読んでもらうならドキドキとかワクワクと か読んでて楽しい話を書きたいなってそう なのねそう言いながらもいく子の胸のうち ではそれはもう小説ねと静ப்பかに思っ ていました こさんはいつもお手紙には何を描くんですか うちは国光さんが筆豆だから返事を書くだけで手紙が埋まっちゃうわねその言葉にナみは羨ましいいな滝 様は相変わらず産業いや産業も書いてくださいます産業しかが正しいわよ薬と笑い合う 2人の間に穏やかな空気が広がりました あとは滝様が安心して留を任せていられる 内容がいいかなと思いましてなるほどね 新妻の心へと言えば夫の趣味に理解を示す ことご近所付き合いはしっかりすること 急古や同居の定マの面倒をよく見ること 辺りが定番だけど夫の趣味かを呟いたその 瞬間何かがひらめいたようになみの顔が パッと明るくなりましたそれです 立ち上がるや押入れの引きをガラガラと 開けて中をゴそゴそと探り始めます確か この辺にあった埃りのついた箱を取り出し その蓋をパカりと開けると中には将棋板が きちんと収まっていました 竹正様の将棋の相手ができるように勉強なんてどうでしょう?いく子さんを遊び方をご存知ですか?少しだけなら では是非ご教授ください 意気込むなみの様子にいく子は目を細めながら微笑みましたなみちゃんを見ていると昔の自分を思い出すわ え?昔は花嫁修行から逃げていてね特に家事がダメだったの全く想像がつきません でも結婚して国道さんのためなら何が何で も全部自分でするんだって決めてそれに 家事以外にもふといく子の目元にわずかな 影が差しました言葉の調子が少しだけ緩み 視線が遠くへとそれますでも無理していた のが顔に出ていたみたいで国光さんに言わ れたのその声はどこか懐かしさと後悔の 混じる響き静かな午後の日が生子の向こう でそっと揺れていましたいく子の瞳がふと 遠くを見つめるように細められます 対操子さん色々してくれるのはありがたい けど君にお世話して欲しくて結婚したわけ じゃないんです好きなことをして楽しんで いる君の姿を1番近くで見ていたいんだ冬 の日差しのように柔らかくけれど真の通っ た 声の中の国光は静かにしかしまっすぐに1 子の目を見つめていました国光さんその 言葉にいく子はほをほんのり染め口元を ほばせながら目を伏せます現実に戻ると いく子はポンと両手で膝を叩きながら笑い ましたなんて今思い出してもドキドキし ちゃうわ私もドキドキしちゃいます頬を 好調させたナみが恥ずかしそうに笑うと いく子は優しくその手を取って言いました きっとねたき君も同じじゃないかしら なつみちゃんが笑って過ごせているかを 1番知りたいと思うのなみは言葉の代わり にゆっくりと頷きました瞳には光が宿り心 のどこかがふっと温かくなるのを感じてい ますでもね将棋はいい案だと思うの私も 一緒に勉強しようかしらはい是非一緒に ぴょコと背筋を伸ばすなみにいく子はどこ かいたずらっぽく微笑みながら声の調子を 少し変えましたそれでねついでというか ずっと前からというかもじも字と指先を 合わせてそワソワし始めたく子に夏みは首 をかしげましたどうされたんですかなみ ちゃんと一緒にしたいことがあっていく子 は俯きながらも視線だけをあげて夏なみを 見つめますそのまざしには少女のような 期待とちょっとした緊張が宿っていました 空気がふっと静かになり次の言葉を待つ 夏みの心にもどこか甘くつぐったい気配が 流れていました 子は風呂式をそっとほきながらやかな 紅ニ色の布で包まれた瓶や壺小さな缶など を机の上にずらりと並べていきました薄く 光るガラスの瓶が朝の光を受けてキらりと 光ります夏みは目を丸くしてその光景を 見つめましたこれはいく子は瓶の1つを手 に取りを軽く外しながら微笑みます化粧品 よたき君にお嫁さんができたら一緒に化粧 の話をするのが夢だったのでも化粧って こだわりとか肌に合わないとかあるでしょ だからずっと迷っててその言葉になみは 少し照れたように本を書きながら答えまし たでも私化粧はあまり詳しくなくて姉から もらった化粧品も宝の持ちされでそこは 大した問題じゃないわ興味があるかどうか だけどするとナみはパッと顔を輝かせまし たありますとってもいく子は得意に頷き身 を乗り出して声を弾ませますよろしいでは 顔洗ってきてちょうだい霊水で肌を 引き締めるのよはいなみは台所へ駆け出し 冷たい井水で顔を洗って戻ってくると きちんと星座して机の前に座りましたには わずかに水滴が残り頬は冷えた空気に ほんのり赤く染まっていますまずは化粧水 か入液だけどなみちゃんの肌質なら化粧水 かしらねしっかり揉み込んでね瓶から少量 を手のひに取ったなみはぎゅっと両方に 塗り込みながら真剣な顔をしています なつみちゃんは普段はお手入れはどうし てるの特には何もあらだめよ若いうちから ちゃんと手入れしなきゃすぐにしみができ ちゃうわよえびっくりして目を見開いた ナみにいく子はふふふと笑いながら 引き出しから小さな感を取り出しましたお すめはシミシワ対策にはこれホルモン背合 クリームうわあ思わず手を合わせて簡単な 声をあげるなみにいく子は優しく頷きます よかったら使ってちょうだい買いだ名し てるから いいんですか?ありがとうございますさあじゃんじゃん行くわよ はい その後はまるで化粧の行列でも始まったかのように 1 個子の手は迷いなく動き始めましたにベニを薄く乗せビューラーでつ毛をあげ眉を描き口紅を引く鏡の中のみの顔は見慣れたとはどこか違った 華やかさとほんの少し大人びた気配を まとってそこに座っていました春を 待つぼみのように心も本も少しずつ色づい ていきます いく子が門を出ていった後夏みは遠しめ ゆっくりと振り返りました家の中は夕暮れ の光に包まれほんのりと赤色が生事に映っ ています昼間の賑やかさが嘘のように 静まり返った室内けれどそのしけさえも今 の夏みには心地よく感じられました足を 滑らせるようにしてこたつに戻るとほおう と息をついて背中を預けますはあ今日は 充実した1日だったな早速手紙に将棋と 決勝を始めていやふと筆を取る手が止まり なみはシ安顔になりました机の上には拍紙 の瓶線が1枚口元に指を添えて小さく首を かしげます今日はいく子さんと色々なこと に挑戦しました何に挑戦したかは今は内緒 ですお戻りになった時の楽しみにしていて くださいその文面を声に出して読みながら 目元が自然と緩みますって書いた方が 楽しんでもらえるかもうふふと笑いながら 唇を閉じてそっとにんまり方はほんのり 紅ニを残したまま昼間の余韻に包まれてい ました長子の外では風がそっと庭のつきを 揺らし遠くで誰かの下駄の音がこだまして いますけれど夏みの胸のうちは手紙の 向こうにいる滝の姿でいっぱいでした まるでその弁線1枚が2人の距離をそっと 縮めてくれるかのようにある日のこと生事 の向こうにとる安の明りがほのかに3人の 顔を照らしていました座敷の中央には湯を 立てる鍋と数々の魚とっくりから注がれた 酒の甲が 漂させるぬくもりに包まれています席や特 は頬をあらめ豪快に逆月きを傾けると迎え に座る滝を見てにやりと笑いました まあまあそんなに硬くならずようやく会え たんだ楽しく飲もうじゃないかはい背筋を 正したまま逆月きを両手で受け取る滝その 様子に隣の背田じ太郎がふっを漏らします ここはなかなかいいぞ酒も料理もうまいは はいいただきます橋を取りながらもぎこち ない笑顔のまま滝は皿の焼き魚に手を 伸ばしました瀬田君と会ったことがあるん だって以前うちに来ていただいて その説はどうもと軽く頭を下げるセタの口調は落ち着いておりどこか離れした不がありましたしばし料理に箸をつけながら酒も程よく進んでいきますそんなおり徳は不いに置きぽつりと漏らしました 本当は私も夏みの結婚式でこんな風に ゆっくり酒を飲みせると思っていたんだが その言葉に滝はびっくりと反応し膝を正し て立ち上がりますその説は大変失礼しまし た唐突な動きに特は目を見開いて声をあげ ましたおおびっくりした仕事なんだから気 にしないでを言いながら特は笑って竹正の 肩をポンポンと叩きますすみません海軍の 仕事は忙しいのかいいや軍のことは滝が 言いと特造の真ざしが一瞬鋭くなりました その姿勢にはどこか試すような光が宿って います 滝がなんだ今一瞬妙な空気に話せないと突っぱね印象が悪いかでもと悩んでいるとどうしたんだい滝君年通りです それは大変だと徳造はようやく緊張解いたようにが願がしました 軍人というのはずっと忙しいんだねご苦労様いえ仕事ですし忙しいうちには入りません 滝の声にはどこか張り詰めた誠実さが滲んでいます しかし仕事のことを全て話せないとなるとなみは困るんじゃないか その言葉に滝は一瞬ぎましたがすぐに真剣な志しで答えましたそそれは少しずつ理解してもらって曲がりしている柴原の家には時々様子を見るように頼んでいます金銭は不自由しないように渡します なるべく苦労はかけないように心がけては います特造はその言葉を黙って聞いてい ましたがやがて静かに頷きとっくりに手を 伸ばしますなるほどならばいずれ私の心配 も記になる日が来るんだろうなその言葉に は父としての寂しさと男としての経緯が 込められていました温かい明かりの中3人 の主演は少しずつ心を通わせながら続いて いきます酒の熱が場に回り始めた頃背田が 口元に皮肉っぽい笑ミを浮かべながら会話 に割って入りましたエバ田さんは今は夫婦 円満なんですよねお邪魔した時随分 仲良さげだったので食いっと逆月きを傾け ながらチかすような口に特像が身を 乗り出します おおその一言に滝は肩を救めるようにして目を泳がせました え?ああ夫婦満って言っていいのかな ん?背がさらに追い打ちをかけるように首をかしげると滝は一呼吸を置いて箸を置き言葉を紡ぎ始めました両親が亡くなってから私には家族が遠どいものとなりましたそれで一向に構わないと思っていました つがなくてはいけない家があるわけでも ないし伴侶や子供にも興味はなく仕事に 一生を捧げられれば満足だとその言葉に 室内の空気が静かに変わります滝は拳を膝 の上でぎゅっと握りしめ続けましたでも なみさんと一緒になって向かい合って食事 をして並んで寝てのない話をしてただそれ だけなのに心が満たされることを夫婦円満 と言うのならそれはなみさんのおかげです 日バの中の炭がパチリと音を立て静寂の中 に染み入りました滝は我に帰ったように 急いで頭を下げますあすみません自分の話 ばかりしてしまって恐る恐る特を見ると そこには思いがけない光景がありました 特像は酒の酔いとは違う涙を流し目元を ぐシぐしと拭っています君はそんなにも あの子のことを思ってそのまま手を伸ばし がっしりと正の手を握りしめました いや驚く滝の言葉も遮ぎるように特像は声 を振わせて語りかけます結婚式を すっぽかされた時はとんでもないやだと 仕事を利用するしか価値がないと思ってい たがえ言葉を飲み込む滝けれど特には怒り も疑いもすでに影を潜めていました私が 完全に間違っていた息子よ今日は 飲みやかそうそうだ私も柴原さんのように たと呼ぼう滝息子よはあ戸惑いながらも 押し付けられた逆月きを断りきれず滝は酒 を煽りましたその後も特の息子よという声 が何度も響き背田の笑いが隣でコロコロと 転がるように続きました冬の夜は吹けて いき座敷の笑い声はいつまでも病むことが ありませんでした 日バの残り火が赤く揺らめく頃特は顔を あめたままゴロんと横になりいびきをかき 始めていました方にはほんのり汗がにみ 湯みを持った手もそのまま力を抜いてい ます寝てしまわれましたねええこれはもう 完全に落ちましたねを崩していたたまは そっと立ち上がりそばによって しゃがみ込みますそしてそっと特の背に腕 を回し音部をするようにしてゆっくりと 持ち上げました酒の匂いと共にぬくもりが 背中にずしりと伝わってきます雪こそ降っ てはいないものの夜の空気はピンと 張り詰めており息を吐く度たびに白い湯気 がほわりと立ちのります2人は連れって家 へと歩き始めました良かったですね認め られて静かな夜道に背の穏やかな声が響き ましたおかげ様でお幅を合わせながら滝が 答えるとセタはポケットに手を入れながら ふと空を青ぎみました社長は腹の底が見え ない人ですが社員や家族特にあの4姉妹に は甘くてでも娘たちにはそんな態度を見せ ないので上の2人には冷血人間扱いされて たまにへこんでてそうなんだその意外な 一面に滝は背中の重みを感じながら静かに 返します人間臭いというか情があるという かそんな人だから結局支えたくなるんです よね しばらくの沈黙の後滝はふっと笑をこぼしました分かる気がします 該当の明りに照らされながら3 人の影が長く伸びていきます冷たい空気の中にもどこか温かなのしびが灯るような夜道でした徳造を無事に送り届けた後滝は足取り静かに玄関を開けました 廊下にはまだ火のぬくもりが残っており家 の奥からカにともる明りが見えます生事を そっと開けると寝室にはまだ安藤の明りが ゆらゆらと揺れていました布団に入るに はまだ早い様子のナみがう向き加減に何か を塗っていた手を止めふっと顔をあげます なみさんまだ起きてたんですかお帰り なさい父との飲み会えがどうだったかなっ て気になって方にかかる髪を書き上げ ながら夏みはほっとしたように微笑みます そうですね滝の脳りには帰り際に特像が こっそりと耳打ちした言葉が蘇ります音部 のことは娘たちには内緒にしてくれ父の 異厳がな思わず笑がこぼれそうになり ながら竹正はザブトンに腰を下ろしました まあ楽しかったですよナみさんはご家族に 愛されていたんだなとその声にはどこか 温かな感情が滲んでいますあらこれからは 滝様もですよニコりと笑ってそういうなみ の顔に竹正の手がそっと伸びましたそれは 光栄ですなみさんの話をたくさん聞いたの でナみさんに触れたくなってしまいました 指先がそっと方に触れると夏みはその手に 自らの手を添えて静かに目を閉じます滝様 なは滝の胸源にそっと額体を預けその鼓動 に耳を済ませていました毒くんどくんと 静かにしかし確かに伝わる音に胸の奥が じんわりと暖かくなっていきますこうして いると仕事のことも不安なことも全部忘れ そうです 忘れてしまっていいと思います少なくとも 今だけは落ち着いた声が耳元に響きました ナつみはそっと顔をあげ目と目があった 瞬間また微笑みがわされました2人は言葉 を重ねることなく互いの存在を確かめ合う ように見つめ合いますこれまで気づいてき た信頼と今ここにあるぬくもりが言葉以上 に強く心を結びつけていましたふと外から の風の音がして木の枝が生子にサラサラと 揺れる音が響きますその音に2人はふと顔 を向け同時に小さく笑い合いましたなみ さんはあなたがいてくれて本当に良かった 私も滝様に出会えて本当に良かったです そう言うとなみは恥ずかしそうに続けます もっと触れてもいいんですよ少し頬を染め ながらそれでもまっすぐに見つめてくる 真ざしに滝は軽く頷きましたそれでは遠慮 なく生事の向こうで風がふっと吹き抜け 火バの炭がパチリと音を立てます2人の影 は寄り添い夜のとばりの中へとそっと 溶け込んでいきました最後までご視聴 いただきありがとうございましたコメント を残してくれると嬉しいですチャンネル 登録高評価もお願いしますまたよければ チャンネルメンバーになっていただけると 大変公栄です是非とも応援をお願いいたし ます
瀧昌が軍務へ就いてから一ヶ月。
なつ美は、ひとりの朝にこたつの温もりを頼りにしながら、手紙に込める言葉を探していました。
炭のはぜる音、冷たい空気、そして湯気の立つ味噌汁…日々の暮らしの中で、少しでも彼を想う気持ちを届けたいと願うなつ美。
そんな彼女の背中を押したのは、郁子との穏やかな午後でした。
将棋の勉強とお化粧――
ふたりで始めた新しい挑戦は、ただの“花嫁修業”ではなく、自分を好きになるための一歩でもありました。
一方その頃、篤三と酒を酌み交わす瀧昌は、“夫婦円満”の意味に気づかされていきます。
娘を託す父と、娘を想う婿。
盃の向こうに交わされる無言の約束。
そして夜。
久しぶりに顔を合わせたふたりが交わした、静かな再会のぬくもり。
「あなたがいてくれて、本当に良かった」
その言葉が心に灯る、優しさに満ちた回です。
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