イラン政府は12日、新たなウラン濃縮施設を建設すると表明した。核開発を巡り国際原子力機関(IAEA)から非難決議を受けたことに反発した。イラン情勢は米国やイスラエルを巻き込み、一段と深刻化している。

  イラン原子力庁は声明で、新たな施設は非公開の安全な場所に建設する予定で、フォルドゥにある既存核施設の濃縮装置も更新されると発表。声明は今後も追加措置を講じるとしているが、詳細は明らかにしていない。

  IAEAはウィーンで同日開いた理事会で、イランが国際義務を履行していないとする決議を採択。国連安全保障理事会に制裁再開を求める可能性が浮上した。

  国営イラン通信(IRNA)によると、イランのイラバニ国連大使は決議採択を前に「核兵器不拡散条約(NPT)からの脱退手続き開始」も検討すると述べ、強い反発を示していた。

  核外交の行き詰まりは中東の緊張高まりを伴う。米政府は在バグダッド米大使館の一部職員に待避を命じ、米軍関係者の家族に中東地域からの退避を許可したと、複数の当局者が明らかにした。米紙ニューヨーク・ポストは、トランプ大統領がイランとの核協議での合意見通しについて自信を失いつつあると語ったと、インタビューを引用して報じた。

  イランは米国との核協議が決裂し、イランが攻撃される事態になれば、中東の米軍施設に攻撃を仕掛ける可能性があると警告している。原油価格はこうした緊張の高まりから一時急伸し、昨年10月以来の大幅上昇を記録した後、上げ幅を縮小した。

  イラン外務省はIAEAによる非難決議が米国との合意を目指す取り組みを「さらに複雑にする」と表明。米国との核協議は15日、オマーンで再開される予定。

原題:Iran Warns of Retaliation to UN Watchdog’s Nuclear Censure(抜粋)

(トランプ政権の動きとイラン外務省の声明を加えます)