報告書作成義務なし・内容非公開だった福岡県議会議員の海外視察 宿泊先は”ハワイの高級リゾート” “ドバイの5つ星”

報告書を作成する義務がなく、その内容も公開されていなかった福岡県議会議員の海外視察についてです。

情報公開請求をして詳しく調べた結果、海外視察の一行がハワイ・ワイキキビーチの中心にある高級リゾートホテルや中東・ドバイの5つ星ホテルなど他の自治体と比べて高額なホテルに宿泊していたことが明らかになりました。野島裕輝 記者
「RKBでは今回、福岡県議会に情報公開請求を実施しました。出てきたのがこちらの資料です。去年4月にドバイなどを視察した資料を見てみますと、1人あたりの費用はおよそ250万円でした」2024年度、9回にわたる海外視察を行った福岡県議会。

その費用は公費で賄われていますが、議会事務局は金額について「情報公開請求を行わないと回答しない」としています。

2024年5月には、議員が視察の報告書を作成する義務がなく、その内容を公開していないことに批判の声が高まりました。

この時、費用を議会事務局に尋ねたところ…福岡県議会事務局・津留克史 次長
「(視察の見積もりは)あくまでも概算なので、その数字が独り歩きしてはいけませんのでその額については控えさせていただきたいと思います」記者「口頭での確認では情報は出せない?」
福岡県議会事務局・津留克史 次長
「基本的には情報については情報公開請求になると考えております」

RKBは詳細を知るため、海外視察に関する情報を公開するよう請求。

原則15日以内に開示するかが決定されますが、実際に開示されたのは請求から1か月以上も経った後でした。

開示された600枚の資料目を引いたのは「宿泊料」

約600枚におよぶ資料を調べていく中で、目を引いたのはホテルなどの「宿泊料」です。特に高かったのが去年5月に実施されたハワイでの視察。一行が宿泊したのは観光客でにぎわうワイキキビーチの中心に建ち、1600室以上を誇るオーシャンフロントの高級リゾートホテルです。

公費で参加したのは県議会議員5人と随行した県職員2人で、1人当たりの金額はおよそ11万円。ただ、一番安い部屋を見ると変動はあるものの11万円より数万円安い日がほとんどでした。

議会事務局によりますと基本的に1人1部屋で、職員は一番安いグレード、議員は職員より高いグレードの部屋に宿泊。海外視察に参加したことがある議員によると「議員の部屋のグレードは当選した回数によって異なり、中にはスイートに泊まる人もいる」ということです。また、2024年4月の視察では急遽、予定になかったアラブ首長国連邦の中心都市ドバイを訪問しましたが、この時、宿泊していたのが中心部にある5つ星ホテル。公費から支出されていた宿泊料は、1泊およそ6万円でした。実際に宿泊したホテルのホームページを調べてみると…野島裕輝 記者
「部屋を見てみますと安いところだと2万円台から3万円台のものがあります。ただ6万円台の部屋のものとなりますと、こちらのスイートを開いてみますと5万から6万円台があります」

ドバイの5つ星ホテルスイートルームの宿泊は否定

この視察について報道陣から説明を求められた香原前議長は、「スイートルームには宿泊していない」と説明していました。記者「今回の視察についてスイートルームを使ったりすることはなかった?」福岡県議会・香原勝司 前議長
「ないですね。そこまで度を超えたところに泊まるということはないと認識していただいていい」

周辺にリーズナブルな宿泊施設があるにもかかわらず、高級ホテルに宿泊していた視察はほかにも複数ありました。

議会事務局は複数のホテルの中から、視察先へのアクセスやセキュリティなどを踏まえてできるだけ安い施設を選んでいると説明しています。しかし、複数の関係者は「そもそも高級なホテルが提示され、そこから選ばれていた」と明かしました。

福岡市議もドバイを視察宿泊料は福岡県議の約3分の1

他の自治体ではこの宿泊料にどれくらいの公費を支出しているのか?2023年10月にドバイなどを視察した福岡市議会に情報公開請求を行い、その内容を比較しました。福岡市議会が公費から支出した宿泊料は2万1500円で、福岡県議会の約3分の1でした。福岡市議会事務局 総務秘書課・児島昌臣 課長
「宿泊費については旅費支給条例にのっとった金額しかお出しできませんので、その範囲内でということが基本」

福岡市議会の海外視察は議員の任期中に2回までで1人あたりの上限は80万円となっていますが、県議会には費用の上限はありません。

他の自治体と比べても高額な宿泊料ですが、香原前議長は適正だと主張していました。福岡県議会・香原勝司 前議長
「旅費規定の中でしっかり対応させて頂いているというふうに思って頂ければと思います」
記者「これまでの海外視察は適正なだったと考えているか?」
福岡県議会・香原勝司 前議長
「そうですね、視察自体は適正に行ってきたとというふうに思っています」

海外視察の問題について追及してきた市民団体の代表は「考えられないような宿泊費を使った。それだけの効果があったのか説明責任がある」と指摘しています。市民オンブズマン福岡・児嶋研二 代表幹事
「県民の税金を使って視察に行くのであればできるだけ安く、これは地方自治法でも最小の費用で最大の効果を得られるようにしなさいということが書いてあるわけですから」
「1泊11万円という考えられないような宿泊費を使ってですね、宿泊をした。じゃあそれだけの効果があったのかどうかということも県民に対してきちんと説明責任があると思います」

4月11日に新たに就任した蔵内勇夫議長は、海外視察の必要性を強調したうえで今後も実施していく考えを示しました。福岡県議会・蔵内勇夫 議長
「海外でのいろんな話も聞かせて頂ける。それを福岡県政にも取り入れていきたいという思いであります。どういう海外視察というものを今後とも継続することができるかということを見極めたい」

高級ホテルに宿泊するなど海外視察に多額の費用を費やす福岡県議会。

税金という公費を使っている以上、県民が納得する使い方が求められています。

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https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rkb/1857632