山本周五郎の『雨の山吹』の朗読です
朗読:上原真奈美

お立ち寄りくださりありがとうございます。
配信は大変にゆっくりのペースですが、作品に込めた作者の思いを、聴いてくださる方に届けられるような朗読をしていきたいと思っております。そんなわたくしどもですが、末永くお付き合いいただけましたら、とてもとても嬉しいです。
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〖雨の山吹ワンポイント〗

物語のラストの方で、山吹が咲いているのを見て、
笠にすべき、と誰かが俳句でよんでいた、、、というシーンがありますが
恐らくそれは、松尾芭蕉が元禄4年、44歳の時、江戸赤坂の庵にてよんだこの俳句だと思われます。

『山吹や笠に挿すべき枝の形(なり)』 (松尾芭蕉)
やまぶきの花が咲いている。笠に挿すには丁度いい枝ぶりだ。

〖雨の山吹の冒頭部分〗

 母の病間をみまってから兄の部屋へゆくと、兄も寝床の上で医者と話していた。医者はすぐに帰り、兄は横になった。
「どうなさいました」
「ちょっと胃のぐあいが悪いんだ」兵庫は眉をしかめた、「――四五日よく眠れなかったところへ、いやな事が起こって、ゆうべちょっと酒をすごしたのがいけなかったらしい、明け方に血のようなものを吐いた」
 もとから痩せていたほうだが、そう云われて見ると頬がこけ、眼がくぼんで、血色もひどく悪い。唇が乾くとみえて、頻(しき)りに舐めるが、その舌の色も悪かった。
「貴方が酒をすごすとは珍しいじゃありませんか、いったいなにがあったんです」
 兵庫は枕の下から封書を出して、黙って弟に渡した。ひらいてある手紙で、宛名は兵庫、裏には汝生(なお)という妹の名が書いてあった。
「汝生がどうかしたんですか」
「読んでごらん」
 又三郎はひらいてみた。かなり長いものであり、まったく意外な文面であった。彼はそれを二度読み返した。
 こんどの縁談でいろいろ心配をかけたが、自分はどうしても嫁にはゆけない、西牧という人に不満があるのではなく、自分の身にとつぐことのできないわけがあるのである。五歳のとき孤児になり、葛西家にひきとられてから、御両親にも兄さまたちにも、しんじつ肉親のように可愛がられて来た。その御恩と義理を思えば耐え難いが、縁談はもう断われなくなったし、とつぐわけにもゆかず、身の処置に窮したので、死ぬ決心をした。御病床の母上や兄上さまたちはさぞお怒りであろう、西牧という方にも相済まないが、ほかに思案がなかった、愚かなやつだと思ってゆるして頂きたい。一日も早く母上が御恢復(かいふく)なさるよう、また御一家の幸福と御繁昌を祈っている。――つまり遺書であった、、、
 

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