西武は3日、今季限りで中日を退団した松坂大輔投手(39)と契約に合意したと発表した。1999年にプロデビューを飾った古巣への復帰は14年ぶり。年俸3000万円プラス出来高払いの1年契約で、背番号は「16」に決まった。年俸8000万円からの大幅減俸を飲んだ“平成の怪物”が、慣れ親しんだ埼玉・所沢のマウンドで復活を期す。入団記者会見は11日に行われる。
師走の日本列島に“怪物帰還”のニュースが駆け巡った。10月4日に中日退団が決まってから60日。ついに松坂の14年ぶりとなる古巣復帰が正式に発表され、西武・渡辺ゼネラルマネジャー(GM)は「まだ現役でやりたい、うちとしても先発が必要ということで獲得に乗り出した。1軍の舞台で活躍してほしい」と晴れやかな表情を浮かべた。
米国滞在中の右腕は、球団を通じて「プロ野球選手としてのスタートであり、育ててもらった所沢、そしてライオンズファンの皆さんの前で、再び野球ができることをとても楽しみにしています」とコメント。さらに「リーグ3連覇、日本一を目指すチームの力になれるよう努力していきたい」と力強く誓った。
かつての常時150キロを超える“剛腕”のイメージは既にないが、酸いも甘いもかみ分けた経験が武器だ。
日米通算22年目のマウンドに向かう男に、渡辺GMは「若い頃とピッチングスタイルは変わっているけど、ボールを動かしながら打ち取るゴロピッチャー。パ・リーグにはあまりいないし、体が元気なら戦力になってくれる」と期待。「相当の思いで来ると思う。まずは現役を全うしてほしい。引退を考えず、いけるところまでいってほしい」と続けた。