火曜ドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS系、火曜午後10時)に出演する俳優の間宮祥太朗さん。上白石萌音さん演じる主人公・鈴木奈未への告白や、ふとした瞬間に見せる優しさに、視聴者からは「かっこいい」「キュンとした」といった反響が上がっている。これまで3枚目の役が多かったこともあり、「今までと違う反応が多くて、戸惑ってはいます(笑い)」と明かす間宮さんに話を聞いた。

今作はファッション誌編集部を舞台にした“胸キュン”お仕事&ラブコメディーで、間宮さんが演じる中沢は奈未がこっそり「ドS先輩」と呼ぶなど、クールでドライな性格の先輩編集者で、雑用係で夢もやる気もない奈未のことを最初はバカにしていたが、次第に奈未の真っすぐな心にひかれ始め、「俺、お前のこと好きだわ。俺なら、お前のこと泣かせない」と告白。不器用ながらも優しさを見せる中沢の姿に視聴者からの熱い視線が注がれている。

 間宮さんは「『かっこいい』とか『キュンとした』とかがちょっと多くて、戸惑ってはいます」と笑いつつ、「今回に関してはそれを目指してやっているので、『ああよかったな』という気持ちが一番先には来るんですけど、『なんか今回かっこつけていてすべってるな』と思われることを避けられて、とりあえずよかった(笑い)」とユーモアたっぷりに喜びを語る。

 1993年6月11日生まれの27歳。2008年に役者デビューして以来、数々のドラマ、映画、舞台、CMなどに出演してきたが、「こういうキュン(恋愛モノ)って、こんなに遠回りしてたどり着く場所だったかな(笑い)。『満を持した』といえば聞こえはいいですけど、僕としては(恋愛モノは)もうないだろうなと思っていた」と話す。

 役者としてのターニングポイントとなった作品は、2017年公開の菅田将暉さん主演の映画「帝一の國」(永井聡監督)だという。野村周平さん、竹内涼真さん、志尊淳さん、千葉雄大さんらも出演しており、「初日の舞台あいさつに、みんなで出ていったときは、世代の勢いみたいなものを初めて感じた」と振り返る。

「1992~93年の世代(の役者)がすごくいっぱいいて、それをすごく体感したというか。扉をばんって開けた感じ、始まるぞ、という熱は感じました。たぶん、あのときみんな思っていたんじゃないかな? あの場にいれてよかったなと思いました」としみじみと語る。

 そこからさらに役者としてのキャリアを積み重ね、挑んでいる今回の作品。制作陣に対しては「今までずっと3枚目の役が多かったので、今回は胸キュンから逃げずに頑張ります!」と話していたといい、今作を手がける編成・宮崎真佐子、松本明子両プロデューサーも「期待以上の2枚目のドS先輩で、またツンデレのギャップを存分に発揮してくださっています」と感謝する。

 撮影現場では「肉体的な距離感」や「笑顔」の指示が結構あるといい、「最終的に『その方がキュンとするんですよ』という決めぜりふを(監督に)出されたら、もう折れるしかない。そのキュンが分からないから、『ああ、そうなんですね』と言って(笑い)。今回は、そういうスタンスで挑んでいます」と舞台裏を明かす。

 そんな間宮さんの好きな女性のタイプを尋ねてみると、「面白い人!」と即答。「笑いを取ってほしいというわけではないんですけど、『面白い』と『楽しい』が中和した感じというか……。何をするにしても、笑ったり、笑えたりとかがないとしんどいだろうなと思う」と話す。

 デートをするにしても、一緒に住むにしても、「面白いなぁ」という感覚が共有できる人がいいという。特別なイベントごとばかり求められるのは難しいといい、「デートのたびに特別な思い出になるようなことをする、というのが僕はできない。普通に居酒屋行って、楽しいね、という人がいい」と告白する。

 今作の第7話では、奈未がなくしたブレスレットを一緒に捜し、その後も一人で捜し続け、翌朝、やっと見つけて届けようとするが、奈未が潤之介(玉森裕太さん)と抱き合う場面を目撃してしまう……という展開があり、ツイッターでは、中沢の関連ワードが続々と世界トレンド入りするなど大反響となった。

 胸キュンに全力で向き合い、2枚目の演技で新境地を開拓し、視聴者の心をつかんでいる間宮さん。「女性ファンを募集しているので、ぜひこのドラマを機に僕のことを好きになって(笑い)」と真っすぐなまなざしで呼びかけていた。