[DRAMA] ロングバケーション (Fuji TV, 1996)
ロングバケーション 2話で
竹野内豊さんがピアノ弾いてるシーン

「何!?どういうこと!?何突然! 5年だよ、5年。
音沙汰なくてアンタ!お母さん心配してたよ!」
「いや、久々(ひさびさ)に家電話したらさ、姉ちゃん結婚決まったっていうからさ。
お祝いに 駆けつけたっていうわけさ。」
「それいつの話?」
「いつって・・・半月ぐらい前かな。」
「そん時からずいぶん事情は変わっているんだよね。事情!」
「事情!?どういう事情?  あ!これ。結婚祝い。」
「おめでとうございます。」とルミ子。
「いやどういたしまして。・・・違うんだな。話が長いんだけどさ。」
勝手にドアを開ける真二。
「あんたが朝倉さん?いい男じゃん! 
まだ若いんじゃないの? スリッパどこ?スリッパ。」
「何であんたクツ脱ぐの!?」
「お邪魔しまーす。」とルミ子。
「いくつ?」と真二。
「はい?」と瀬名。
「いくつ?」
「あ、24です。」
「あ!タメだわタメ!タメ年! よろしく、兄さん。」
「え・・え・・あ、あのね。」慌てる(あわてる)南。
「いやしかしボランティアの*域だよね、24の男が30の女と結婚するっていうは。」
「今日から31じゃ、ボケ!」
「ねーねーねー、この人ね、今でこそこんなだけどさ、」
「どんなだよー。」と南。
「若い頃は、」
「今だって若いもん!」
「言っちゃうぞ、お前。」
「何?言ってみな?」
「いいのか?」
「いいよ言ってみな。」
「ミス!」
「あ・・」
「長良川、下り(くだり)だったんですよ。」
「え?ミス長良川下り?」と瀬名。
「応募者(おうぼしゃ)7人だったけどね。」
「ミス日本じゃなくて?」と瀬名。
「まっさか。あれだってほら、市長(しちょう)とうちの親父がほらなんだ?
昔っからの知り合いでさ。
なんか、喉 渇いちゃったな、俺。
ねーねーねー。なんかビール、とかある?ビール!」
「・・・あ。ごめんなさい、気が付かなくて。」
「あー、いーいーいー。これでいいわ。充分。・・・エヘヘヘヘ。すぐ帰すからね!」
「似てますね。」
「え?」
「性格。やっぱ兄弟だからかな。」
「チッ。」
「あ・・そうだ。ミス長良川下りさん。これも。一応お客さんだから。」
「こら汚い手で触るな!」
「ドラえもんでも弾けるピアノ。なんちゃってー。」
「以下省略!」
「すごい!」
「昔ちょっとやってた。 ビール頂戴(ちょうだい)よー。」
「いいから飲みな。」
「ま、いっか。兄さん今日はあの、 折り入って話があって来ました。
実はこの半月で、一生分のツキ使い果たしたっていうか。
最初はパチンコでしょ。
で、 経綸、カジノ、などなど。 で、最後。宝くじ1千万!」
「・・・」
「で、こいつと店やろうとさ、
こいつね、これでもあの、インテリアデザイナーの卵?
で、いい物件(ぶっけん)あったからさ。とりあえず *手付け払ったの。
そしたらさ、宝くじ、組違いでさ。」
「・・・」
「お兄さん!
 結婚してすぐに何ですが、かわいい弟の為に 一肌脱いで いただきたい。
​ご都合ありませんか?」
「・・何ご都合って。」
「うん、あの、だから・・・ もう200万でまけちゃう!」
「ダー、もう!!やめな!みっともない!
バカじゃないのあんた。5年経っても何も変わってないね、
楽して*設けようとか、いい思いしようとか、
そんなことバッカ考えてんでしょ!バカが!
この人はね、お兄さんじゃないの! 朝倉さんじゃないの!
あんたのお兄さんなんてどこにもいないんです!」
「じゃあ朝倉さんはどこにいんだよ!」
「そんなの私が聞きたいんだよー!」
「・・・じゃ、こちらは?」
「え?」
「こちら。」
「・・・だからその、お兄さんじゃない、朝倉さんの、ルームメイトの、瀬名です。」
「・・・姉ちゃん、そりゃまずいよ!」
「え?何?」
「いきなり若い男に乗り換えちゃったわけ?」
「そうじゃない!!」
「じゃあ何?」
「私が逃げられたの!」
「え?」
「だから、私が、結婚式当日に 花婿に逃げられたの!!!」