“緊急帰国”の理由とは――。自身のSNS上で、11月に加入したオランダ1部フィテッセを退団すると表明したばかりのMF本田圭佑(33)が24日に帰国し、関心を集めている。

 今季終了まで契約が残る中での電撃的な退団劇の理由について「自分の個人的なこだわり」と語り、目標と公言するオーバーエージ(OA)枠での東京五輪代表入りを見据えての決断とみられる。気になる移籍先は「考えます」と今後新天地を模索していく考えを示した。

 来年1月の移籍市場はまさに今後のサッカー人生を大きく左右することになるが、今回の帰国は大きな意味を持つようだ。本田に近い関係者は「日本ではかなりスケジュールを詰めていて、いろいろな人に会うようだ。ビジネス上のパートナーも含めて」と話す。

 経営者として多角的に事業を展開する本田は、各界に様々なコネクションを持っている。そうした企業や経営者にあいさつ回りや事業の打ち合わせなどを行う模様だが、どうやら目的はそれだけではない。大手広告代理店関係者は「日本人選手が海外クラブに移籍する際にスポンサーを“連れていく”ことはよくある。本田選手はまだまだ広告価値が高いし、サポートする企業はある」。

 本田を巡ってはスペインを中心に複数クラブが関心を寄せるが、欧州で今でも通用する実力があるかは未知数で二の足を踏んでいるクラブもある。そこで移籍を後押しする材料として、新天地に利益をもたらすスポンサー探しにも力を入れるというわけだ。窮地のカリスマは東京五輪へアピールにつながる移籍先を見つけることができるか。