1993年3月25に発売された20枚目のシングル。
テンポが高く小気味いい楽曲に仕上がっている。タイトルは「東京」であるが、歌詞が関西弁であることが特徴。
第27回全日本有線放送大賞「読売テレビ最優秀賞」「特別賞」受賞。

作詞:及川眠子
作曲:川上明彦
編曲:川村栄二

大阪で長く愛され続けているアーティスト・やしきたかじん。
2014年に亡くなられた今も、たかじんを慕う声は後を絶たない。

歌詞を非常に大切にすることで有名だったたかじん。
別の曲を作る時には作詞家と約2週間の合宿生活を行って曲を完成させた逸話もある。
たかじんが作詞家の及川さんに「東京でもまた頑張りたい」と語ったことがこの歌が生まれるきっかけだったとか。
そこで及川さんは「『東京』って歌を大阪弁で歌うのはどう?」と提案。
それをたかじんが面白がって採用し、作詞もほとんど直さずOKを出したとか。
ただ今でも及川さんは「この歌がたかじんさんが歌いたかった歌か分からない」との思いがあるそうだ。

昭和という時代もあったが、これからもうこの人のような人は出てこないだろう。
歌とお酒と大阪と、数多くの女性を愛した偉大なスター。

自身最大のヒット曲が『東京』っていうのも皮肉な話だ。

 痛いほど好きなのに
 なんでなんで 別れたんやろ
 いまもまだ 胸の奥
 揺れる東京

 悲しくて 悔しくて
 泣いて泣いてばかりいたけど
 かけがえのないひとに
 逢えた東京

男への未練をどうにも断ち切れない女性の歌をたかじんが見事に歌い上げている。
野太い声なのに、こんなにも優しく歌い上げる。
うまい歌手は他にもいっぱいいるだろうが、こんなにも心に響く歌手はそういない。
生歌の動画がyoutubeにも上がっているので是非見てほしい。
たかじんは生歌が一番心に刺さる。

#東京
#上白石萌歌