五十嵐匠監督の映画『島守の塔』(7月22日公開)のワールドプレミア(世界初上映)となる完成披露試写会が6月30日、都内で行われ、俳優の萩原聖人、村上淳、吉岡里帆、香川京子、五十嵐匠監督が舞台あいさつに登壇した。

本作は、第2次世界大戦末期、長期の地上戦が決行された沖縄を舞台に、県民の疎開政策と食糧確保に尽力した当時の沖縄県知事・島田叡(萩原)と沖縄県警察部長・荒井退造(村上)のそれぞれの苦悩や葛藤などの生き様を通して命の尊さを描く。島田から「命(ぬち)どぅ宝、生き抜け!」と言われ、生き延びた女性・比嘉凛を吉岡、現代の凛を香川が演じる。

1953年公開の『ひめゆりの塔』で、ひめゆり部隊と呼ばれた女子学生を演じた香川も「この役は私がやらなければいけない役だと思ったんです」と、撮影再開をあきらめなかった。「映画『ひめゆりの塔』に出演して以来、生き残った方たちと交流して、『ひめゆりたちの祈り』という本を出して、沖縄ととても深い関係にありました。(今回は)短い出演でしたけど、沖縄にお礼を捧げるような気持ちで出演しました」と、特別な思いを語っていた。

最後に主演の萩原があいさつをして終わる予定だったが、五十嵐監督が吉岡に「締めを」と促す無茶ぶりを発動。「油断していた」という吉岡だったが、「五十嵐さん、元気で長生きしてください」と返し、会場は温かい拍手に包まれた。

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