映画『わたし達はおとな』が6月10日に新宿武蔵野館ほか全国公開。監督は、「平成物語」(フジテレビ系)、「俺のスカート、どこ行った?」(2019年/日本テレビ)などのテレビドラマの脚本を手掛けるだけでなく、「きれいのくに」(2021年/NHK)では、第10回市川森一脚本賞を受賞。さらに、自身が主宰する「劇団た組」で作品を発表し続けている、演出家・脚本家の加藤拓也。今作がオリジナル脚本による監督デビュー作となる。

 主演を務めるのは、瀨々敬久監督の『菊とギロチン』(18)で映画初主演を果たし、同年の『鈴木家の嘘』(野尻克己監督)でもヒロインに抜擢され、第40回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞や第92回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞など、その年の多くの映画賞を受賞した俳優・木竜麻生。

 そして近年、映画『his』(20/今泉力哉監督)や『佐々木、イン、マイマイン』(20/内山拓也監督)などに出演し、2021年には、『くれなずめ』(松居大悟監督)、『明日の食卓』(瀬々敬久監督)、『のさりの島』(山本起也監督)、『空白』(𠮷田恵輔監督)など4本の長編映画に出演し、唯一無二の存在感と比類なき演技力が評価され、第13回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞した藤原季節が木竜演じる優実の恋人役・直哉を務める。さらに、菅野莉央、清水くるみ、 森田想、桜田通、山崎紘菜ら、加藤監督が信頼する若手俳優陣が集結した。

 この度、本作の本編映像が解禁。今回解禁となったのは、桜田通の1シーン。桜田は本作で、主人公の優実(木竜麻生)の元カレで今だに想いを寄せる同級生・将人役として出演。優しい表情に柔らかい仕草、常に笑顔で優実に話しかけ、理想の彼氏といっても過言ではない爽やかな好青年を体現しており、ファンはもちろん、ファンならずともときめく魅力を振りまいている。

 しかし、解禁された映像では優実は若干困惑気味…。それもそのはず、将人は純粋が過ぎるがあまり、優実の後をつけていたかのようにカフェに先回りしていたかと思うと、半ば強引に同席。付き合ってもいないのに誕生日が近いからと“ハートのネックレス”をプレゼントする、ピュアすぎるがゆえにちょっと思い込みの激しいヤバメ男子だったのだ。さらに、プレゼントの中身は2つあり、もう一方はなんと、付き合っていた頃の二人を描いたという手作り絵本!まさかのプレゼントに優実は困り顔だが、桜田演じる将人は照れくさそうに笑う空気の読めなさ加減。

 一歩間違えばヤバい、際どい役どころだが、桜田は持ち前のスタイルと瑞々しさすら漂う柔和な雰囲気で「こんな人、近くにいたかも」と思わせる絶妙な役柄に作り上げた。本作では、主演の木竜麻生演じる優実、藤原季節演じる直哉はもちろん、桜田通演じる将人をはじめ、菅野莉央、清水くるみ、 森田想、山崎紘菜らの若手実力派の俳優陣が、思わず「いるいる!」と唸ってしまうキャラクターを見事に演じきっており、彼らの演技と相まって、リアルさを追求した加藤拓也監督こだわりのカメラアングルにより、まるでリアルな生活を覗き見しているような不思議な感覚を味わえる。